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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
勇士-れじすたんす-
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ろう?」
確かに賢狼の言った通りだ。
彼女らはその名前を連呼していた。
「それだけじゃない。大和くん。これ読んで欲しいの。」
「…?」
と、武蔵がまた別の書類を渡してきた。
そこに記されているのは…『洗脳弾』?
「!!」
読んでいくとそれがどれほど恐ろしいものなのか理解した。
洗脳弾とは、文字通り洗脳する弾丸。
撃ち込まれたサーヴァントは霊基を汚染され、代表に忠誠を誓い身体を捧げるようになる。
その過程も、製造方法も全て丁寧に書かれている。
「かつてのマスターの事も全て忘れる…
霊基
(
きおく
)
は書き換えられ洗脳された者にあるのは代表のみ。代表の従順な駒となる…。」
書類を握る手に自然と力が籠り、思わず握ってグシャグシャにしてしまいそうになる。
ふざけた弾丸だ。
目的も、それに製造方法も、
何もかもふざけている…!!
「キミ達の財団に対する恨みもかなりあると聞いた。武蔵と二人で支部を壊滅して回っていて、財団の間でもちょっとした有名人なんだそうじゃないか。」
「ああ…見つけ次第優先して始末するよう言われてるくらいにはな。」
ぐしゃりと書類を握り潰す。
大事な書類ではあるが、それに対して賢狼もシャルルマーニュも、柏原や武蔵は何も言わなかった。
「私達もそうだ。ここにいる構成員は皆、財団によって何らかの被害を受けた者達の集まり。私は夫と妹を殺されている。」
「…そうなのか。」
「ああ、そうなんだ。」
と言って、賢狼は懐から一枚の写真を取り出す。
そこに映っているのは、おそらく世界崩壊後に撮られたものなのだろう。荒れた背景をバックに賢狼であろう眼鏡をかけた女性が、隣にいるほぼ瓜二つの似た女性と笑顔で仲睦まじくしている。
その隣には男が立っており、そんな2人を微笑ましく見ているというものだった。
「双子の妹がいてな。引っ込み思案な子だったが、私よりかはずっと優秀だった。夫もそうだ。聡明で自分よりも他人を優先するよくできた人間だ。私が妻では釣り合わないくらいのな。ともかく二人とも、死んでいい人間ではなかったのだ…!」
「奴らに…殺されたんだな。」
「そうだ。私のいない間に財団のゲス共に夫は惨たらしく殺され、妹は慰みものにされ、ゴミのように捨てられてたよ。」
「…。」
ひどい。
その3文字しか出てこない。
サーヴァントだけに飽き足らず、一般人にまで手をかけていたのか。
「そうして我々は、極悪非道の葛城財団を倒すべく、こうして日々活動している。」
と、賢狼が俺に手を差し伸べてきた。
「簡潔に言おう竜胆大和。我々『セイバーオブセイヴァーズ』へと入ってくれ。お前の実力は武蔵から聞いた。是非ともその腕をここで存分に発揮してもらいたい。」
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