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八条学園騒動記
第六百六十話 自由な社会の条件その六

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「例え平民出身でも」
「そうなりますね」
「任期を終えても皇帝の待遇です」
「そうなっていて」
「食事も服も宮殿も」
「王より上です、ですが」
 それでもというのだ。 
「皇帝は誰もがです」
「なれますね」
「エウロパでは」
「左様ですね」
「そういうものでした、ローマ皇帝もです」 
 そのはじまりもというのだ。
「血筋で必ずなるものではなく」
「争いもあり」
「交代していますね」
「軍人皇帝の時代もありましたし」
「まさに誰もがなれました」
「王朝とは違いました」 
 エウロパの前身である欧州ではというのだ。
「王室はそうでしたが」
「はい、王はです」
 ラメダスが答えた。
「何といいましても」
「血筋でしたね」
「それでなりました」
「だからハプスブルク家も婚姻政策を進ましたね」
「各家と宴席を結び」
「その血筋から王冠も手に入れました」
「スペイン等ですね」
 それがハプスブルク家を栄えさせたのだ、この家は戦争よりも外交特に婚姻政策で栄えてきた家であるのだ。
「そうでしたね」
「はい、それを見ましても」
「王家はですね」
「欧州では血筋でなります」
「そうでしたね」
「ですが皇帝は」
 あらためてこの立場の話をした。
「ローマ帝国がそうであって神聖ローマ帝国は」
「選帝侯ですね」
「選挙によってです」
 選帝侯達によるそれによってというのだ。
「やがて実質ハプルブルク家の世襲になりましたが」
「形式は残っていましたね」
「そうでした、皇帝はです」
「誰でもなれましたね」
「現にバイエルン王家もルクセンブルク公爵家も皇帝になっています」
 そうしたこともあったのだ。
「ルイ十四世もです」
「太陽王もでしたね」
「彼は野心家であったので」
 その為フランスの国威の拡大にも専念したのだ。
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