第四章
[8]前話
「随分涼しそうね」
「かき氷食ってきたわ」
彼は妻に笑顔で答えた。
「帰る途中にな」
「そうしてきたのね」
「お冷やもよおさん飲んでな」
そうもしてというのだ。
「涼しなってきたわ」
「それでなのね」
「ああ、しかし家の中は涼しいな」
ひんやりとしたそれを感じて述べた。
「また随分と」
「クーラー利かしてるからね」
妻は音に笑顔で答えた。
「それでよ」
「そうか、こっちの職場はクーラー故障しててな」
「大変だったわね、それは」
「暑かったわ、それでや」
「かき氷食べてきたのね」
「お冷やも飲んでな」
「そうしたのね、それで今晩だけれど」
妻は食事の話をしてきた。
「冷奴とサラダよ」
「冷たいのやな」
「それでおかずはお刺身よ」
「冷たいのばかりやな」
「そうでないとね」
妻はさらに言った。
「今日は暑いから」
「やっぱりそれでやな」
「そういうのにしたのよ」
冷たいものばかりにしたというのだ。
「私もね」
「そういうことやな」
「あの娘達も食べるしね」
「二人共豆腐とか刺身好きやしな」
「サラダもね」
「そのこともあってやな」
「そういうのにしたのよ」
今日の夕食はというのだ。
「そやからね」
「ああ、今晩はな」
「それでね、じゃあシャワー浴びる?」
「そうしてええか」
「ええ、ただお家の中でトランクス一枚とかやめてね」
妻はそれは駄目だとした。
「幾ら暑くてもね」
「二人が帰ってくるさかいな」
「そう、だからね」
「それは仕方ないな」
「ええ、暑くてもね」
「服はしっかり着とかんとな」
「そうしてね」
「そうするわ」
夫は妻の言葉に頷いてだった。
シャワーを浴びた後はティーシャツと膝までのジャージを穿いた、そのうえでくつろいだ。冷たい氷水とかき氷を食べてシャワーを浴びてクーラーの効いた部屋の中で冷奴や刺身を食べている彼はもうこれまでの暑さとは離れていた。
氷水 完
2021・12・19
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