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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv67 ラルゴの谷
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子孫とかいう者が、悪逆の限りを尽くす竜の王を倒すとかいう話でしたわよね」
「よく覚えてましたね。あの話をした時、眠そうにしてたのに」
「眠かったですが、コータローさんのお話は面白いのでちゃんと聞いてますわよ」
「お2人はコータロー様から色んなお話をお聞きになってるのですね……羨ましいです。私にそんな話をしてくれる方……母が亡くなってからはおりませんでしたので」
 フィオナ王女はそう言って、寂しげに微笑んだ。
 そういや、王妃様は数年前に亡くなったという話をアーシャさんから以前聞いた事がある。
 この様子を見る限り、楽しかった頃の事を思い出したんだろう。
「でも、そんなたいしたお話ではありませんよ。フィオナ王女も何か聞きたいことありましたら、いつでも言ってください。私が知ってることであれば、お話出来ると思いますから」
「本当ですか。ではお言葉に甘えて……この間の戦いの事で少しお聞きしたい事があるのですが……よろしいでしょうか?」
「いいですよ。なんでしょう?」
「コータロー様はあの魔物達との戦いのおり、物凄く強力な魔法をお使いでしたが、あれは一体どういった魔法なのでしょうか? 魔物達を退けた大爆発もそうですが、無数の雷を放つ魔法も使っておられましたので、それがずっと気になっておりまして……」
「あ、あの魔法ですか……」
 たぶん、ライデインとマダンテの事を言ってるのだろう。
 すると他の2人もこの話に乗っかってきた。
「あら、フィオナ王女もですの? 実は私も、それを聞こうと思っておりましたの。今日はコータローさんの調子も良さそうでしたし」
「私も聞きたいです。ラミナスのコムンスールでも記録されていない魔法をコータローさんはあの戦いで使ってましたので、私もずっと気になってたんです。魔法の知識も凄いですが、コータローさんは私が思っている以上に魔法の腕も凄かったんですね」
 3人はキラキラとした好奇心満載の目を俺に向けてくる。
 ある意味、俺には痛い視線であった。
 まぁそれはさておき、ライデインについてはともかく、マダンテはどう説明するか悩むところだ。
 ちなみにだが、ヴァロムさんとアヴェル王子、それとシャールさんとウォーレンさんには伝えてある。
 一応、詳細を知ってるのはその4人だけだ。
(さて……どうすっかな。まぁでもこの3人はあの場にいたから、もう下手な嘘は吐かんほうが良いだろうな。正直に言うか。でも、他言無用の念押しだけはしておくとしよう)
 というわけで、俺は話す事にした。
「あの魔法についてですね。わかりました……」――


   [U]


 雲一つない澄み切った青い空。カラッと乾いた程よい暑さの太陽の日差し。フワリと頬を撫でる優しいそよ風。そして……その周囲に広がる荒れた濃灰色(のうかいしょ
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