第二章
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「灯りのあるところを歩いてね」
「用心してるの」
「日本は女の子が一人夜道を歩いても安全だけれど」
それでもというのだ。
「やっぱり要人はよ」
「しないと駄目なの」
「だからね」
それ故にというのだ。
「用心はよ」
「してるのね」
「そうよ、それでね」
そのうえでというのだ。
「今もね」
「駅前に行ってるのね」
「そうしてるのよ、本当に変質者や通り魔の方がね」
「妖怪より怖いのね」
「だから由奈も注意してね」
「そうした人達を」
「妖怪は外見が違うだけだからね」
人間と比べると、というのだ。
「面白くて愉快だけれど」
「変質者や通り魔は襲って来るから」
「注意してね、いざって時はお姉ちゃんが守るから」
警棒やスタンガンを使ってというのだ。
「安心してね」
「うん、わかったわ」
由奈は自分の隣を歩いている姉に笑顔で応えた、そうしてだった。
二人で駅前に向かっていった、そのうえで。
アパートのところに着いた、見ればどの部屋からも灯りが見える。満室で夜の暮らしを営んでいることがわかった。
そのアパートの前に来てだ、梨奈は由奈に尋ねた。
「ここに出るのね」
「うん、上にね」
「屋根の上ね」
「そう聞いてるわ」
「二階建てだけれど」
アパートは見ればそうだ、コンクリート製だが少し年数を感じさせる。
「その上ね」
「出るらしいけれど」
「ああ、光ってるわね」
よく見れば屋根に上に光るものがあった。
「何かね」
「青くね」
「あまり強くない光ね」
「そうよね」
「青白くてね、何なのかしら」
青白いあまり強くない光を見てだ、梨奈は言った。
「一体」
「人魂?」
「そうかしら。ちょっとアパートに方に行ってみてみる?」
今は敷地の外にいるがだ。
「そうしてみる?」
「入ったらいけないんじゃないの?」
「ああ、駐車場でも入ったら誤解されるわね」
「泥棒と思われるよね」
「そうね」
車上荒らしにとだ、梨奈も言われて頷いた。
「じゃあ遠いけれど」
「ここにいて見よう」
あまり見えないがとだ、由奈は梨奈に言った。だがそうした話をしていると不意にであった。
青い火が動いた、そして。
アパートの駐車場の方に来た、それで二人はそちらを見ると。
「クエ」
「あれは鳥?」
「そうね」
由奈はその青白い火の中にいるものを見て梨奈に言い梨奈も見て頷いた。
「あれは」
「そうよね」
「あれ青鷺じゃない」
梨奈はその鳥を見て言った。
「動物園にもいるわね」
「その鳥なの」
「ええ、青鷺が光ってるのね」
「そんなことあるの」
「どうかしら。ちょっと調べるわね」
こう言ってだった。
梨奈はとりあえずア
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