第2部
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7月分のお給料をもらって、私は いちご にお洋服を買ってあげると、一緒に買い物に出掛けた。サロペットパンツとかジーンズ、それに下着も買ってあげて、回転寿司に連れて行った。
「なんかさー 初めてだよね 回転寿司」と、いちごは、はしゃいでいた。
「そうかもね ウチは生活苦しいからね お母さん 一生懸命、働いてくれてるけどね いちご 今日は、何でもいっぱい食べなさいよ」
「ウン 何からにしょっかなー お姉ちゃん ケーキからじゃぁダメかなー」
「うふっ いいわよ 食べたいものから頼みなさいよ どうぞー」
私は、お給料で妹に洋服を買うと、穣一郎さんに言ったものだから、彼はこれでとお金を渡してくれていたのだ。私の身体の代償なのかという罪悪感もあったのだが、妹さんを喜ばせてあげなさいという言葉に、躊躇しながらも、受け取っていた。
「いちご 付き合ってる子っているの?」
「ハッハー 夏休みになってね 図書館で告られた 一応、それからね 2年生なんだけど、サッカーやっててね 日焼けしてて、歯が真っ白だったからね 午前中は練習で、お昼から図書館で勉強してるんだって 声かけられてから・・ でも、ウチが高校入ってから、ずーと見てたって」
「そう それで いちごは好きなの?」
「うーん わかんない 突然だつたしね でも、清潔そうな人だから、いいかなー 真面目だしね」
「ふーん いいわねー じゃぁ 毎日 図書館で会ってるんだ」
「うん わかんないとこは 教えてもらうしね でも、学校始まるでしょ もうすぐ そうすると、あんまり会えなくなるかもね」
「いちご あのね あなたは、大学まで行くのよ お姉ちゃん 高校出たら、働くことにしたから」
「えー お姉ちゃん ウチの為なの? そんなの嫌だ」
「いいのよ 私は、大学いってもやりたいこともないし いちごは、私と違って、勉強好きなんだし、賢いんだから ねっ」
「そりゃー ウチ バイオ生物の勉強したいんだけど・・」
「いいじゃぁない やりなさいよ お姉ちゃんも応援するから やりたいことあるって素敵なことよ」
「うーん」
私は、いちごには、お母さんとか私なんかと違って、普通の恋愛をして、勉強にも励んでもらいたいとその時、思っていたのだ。
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