ハーケン会戦〜リィンの未来〜
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!?セ、セシリア将軍が皇女殿下の奉公先の候補としてリィンを……!?」
「セシリア将軍がリィンを候補に挙げたのも、先程の話にあったリィンを”ゼムリア側のメンフィルの守護者”にする件と関係しているのだろうか?」
セシリアの口から語られた驚愕の事実にアリサ達がそれぞれ血相を変えている中エリオットは驚きの表情で声を上げ、ガイウスは真剣な表情で訊ねた。
「いいえ、そもそもその時点ではリィンをそんな”大役”を任せる事までは考えていませんでした。――――――その時は”純粋なリィンのかつての担当教官としてのリィンにできるせめてもの気遣い”でしたわよ?留学や内戦でのリィンと貴方達が関わった出来事もそうですがリィン自身の性格を考えたら、アルフィン皇女の処罰の件で強い責任を感じるのは目に見えていたというのもありますが、皆さんもよくご存じのリィンの”無意識で人を惹きつける罪深い性格”も考えたら、アルフィン皇女がリィンに想いを寄せている可能性も十分に考えられましたからね。アルフィン皇女の処罰の件で盟友たるリベール王国も納得せざるを得ないという意味もあり、リィンを候補に挙げました。……まあ、アルフィン皇女の処罰の件で元々エリゼがリフィア殿下にリィンを候補に挙げるように頼んでいたそうですから、どの道私が意見をしなくても、リィンは候補として挙がっていたようですが。」
「エリゼさんがリフィア殿下に………」
「皇女殿下と親しいエリス君の姉であるエリゼ君なら、恐らくエリス君から皇女殿下の件も知らされていただろうから、リィン君やエリス君の為にもリフィア殿下に頼んだんだろうね。」
「……改めて我らは内戦の件で、エリゼから多くの恩がある事を思い知らされたな……」
セシリアの答えにアリサ達に加えてエーデルガルト達もそれぞれ冷や汗をかいて表情を引き攣らせている中セドリックは呆け、疲れた表情で呟いたアンゼリカに続くようにラウラは重々しい様子を纏って呟いた。
「……アルフィン皇女の件でリィンを候補に挙げた時点ではそんなことを考えていなかったって言ったよね?それじゃあ、いつリィンを”ゼムリア側のメンフィルの守護者”にする事を考えたの?」
「――――――リィンがアイドス殿と契約を交わしたという報告を受けた時ですわ。」
「リィンさんがアイドスさん――――――”慈悲の女神”と”契約”を交わした報告を知ってから、リィンさんをそんなとてつもない大役を任せる事を考えたという事は、もしかしてセシリア将軍はその時点でリィンさんが”時代が求めた英雄”であると確信されたのですか……?」
フィーの質問に対して答えたセシリアの答えを聞いたエマは複雑そうな表情でセシリアに訊ねた。
「ええ。”魔神”であるベルフェゴール殿を使い魔にしたという報告を受けた時点で
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