第二百五十話 軌道に乗るまでその一
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第二百五十話 軌道に乗るまで
札幌そして小樽にも家が建っていき街として栄えだしていた、英雄はその状況を見ながら札幌に兵を入れかつ政の中心としての城即ち札幌城の中にいた。
そして城の本丸にある五層七階の天守閣青瓦と白い壁のそれを見て言った。
「小天守はないが」
「こうして見るとあれだね」
桜子が言ってきた、今も仲間達は共にいる。
「瓦は青でもね」
「姫路城の天守閣だな」
「あれに似てるね」
「縄張りを命じた者が姫路の者だったからだな」
英雄は札幌城の天守閣が何故姫路城のそれに似ているのかを述べた。
「だからだな」
「やっぱりそうね」
「手本になるものがあるとな」
それならというのだ。
「何をするにしてもな」
「その手本通りにするわね」
「そういうことだな」
「天守閣もね」
「そうだな、しかしだ」
それでもとだ、英雄は話した。
「それをそのままするのではなくな」
「自分のものを入れる」
「最初は完全な模倣でもな」
そこからはじまるがというのだ。
「自分の考えや工夫を入れてな」
「やっていくことだね」
「そうして己のものを造る」
「そういうものでこの天守閣もだね」
「そうしてだ」
「こんなものが出来たね」
「いい天守閣だ」
英雄は確かな声でこのことを認めた。
「実にな」
「本当にそうね」
「姫路城が白鷺城ならな」
「この城は青鷺城ね」
「そうなる、これもまただ」
「いい天守閣だね」
「縄張りをした者には褒美をやる」
姫路生まれのその者にはというのだ。
「見事な天守閣を造ったからな」
「そうするわね」
「そしてだ」
英雄はさらに話した。
「姫路城全体をな」
「これからもね」
「築いていく、そして多くの兵を常駐させ」
「政も行える場所にするわね」
「そうしていく」
「それがいいわね、ただ」
ここで桜子はこう言った。
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