過去編 ウルトラゼファーファイト
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『ゼファー先輩、どうしてこの次元の地球に……!? 別の次元の惑星に正規配属されたはずでは……!』
『有給使って、弟弟子のツラを拝みに来てやったのさ。クライム教官からは手を貸すなと言われたが……生憎俺は昔から、聞き分けのない問題児だったからな。さっさとこいつらを片付けるぜ、ザインッ!』
『……はいッ!』
兄弟子の心意気に胸を打たれたザインは高らかに声を上げると、ゼファーと肩を並べて怪獣達の方へと向き直って行く。怪獣達の目線に合わせるかのように腰を落とした2人のウルトラ戦士は、猫背のような低姿勢でのファイティングポーズを取っていた。常に重心が低い怪獣達のタックルで、足元を掬われないようにするためだ。
一方のネロンガとガボラは、ゼファーの登場に怯むどころか、獲物が2人に増えたと言わんばかりに闘争心を剥き出しにしている。けたたましい彼らの咆哮は、全面対決の始まりを告げていた。
『ジュァアッ!』
『ジョオワァァアッ!』
次の瞬間。双方は真っ向から激しく組み合い、苛烈な格闘戦へともつれ込んで行く。チョップやキック、尻尾による殴打が乱れ飛ぶ大混戦となっていた。
やがてザインはネロンガへ、ゼファーはガボラへと狙いを絞って行く。怒涛の打撃によって弱った2体へと、とどめの「必殺技」を叩き込む瞬間が迫ろうとしていた。
『ゼファー先輩、そいつは体内に……!』
『分かってるさッ! ……そういう時はな、こうするんだよッ!』
だが、体内に大量のウランを抱えているガボラに光線技を叩き込むことは出来ない。その懸念を訴えるザインを他所に、ゼファーは頭頂部のスラッガーに自身のエネルギーを収束させていく。
『ゼファード……スライサーッ!』
そして、高エネルギーを帯びて光り輝くスラッガーを手にした彼は、ガボラの放射能火炎をかわしながら――勢いよくその刃を投げ飛ばすのだった。
猛火を斬り、空を裂く光刃は瞬く間にガボラの首を、頭部の襟もろとも刎ね飛ばしてしまう。体内のウランには全く傷を付けることなくガボラの命を刈り取った刃は、素早くゼファーの元へと戻って来るのだった。
『す、凄い……! ガボラのウランは首のすぐ下にまで詰まっていたのに、それを一切傷付けずに頭部だけを……!?』
確かに頭部だけを切断してしまえば、誘爆の危険性はない。だがガボラの体内に蓄積されていたウランはすでに、頭部の手前にまで達していたのだ。僅か数センチの誤差でも命取りになるような、危険過ぎる手段であることには違いない。
そのウランを一切傷付けることなく本当に頭部だけを切り落とすなど、並のウルトラ戦士に出来る芸当ではない。飛翔しているミサイルの起爆装置だけをピンポイントで切断しているようなものだ。
怪獣の首を一瞬で切断出来る光刃の精製と
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