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ホームレスの少年と犬
第一章

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               ホームレスの少年と犬
 ミシシッピ州テイト郡のある動物保護施設にだった。
 赤い髪の毛で緑の目の長身の汚れた服を着た少年が来て出迎えた施設の責任者クリス=ロビンソン分厚い唇と黒いきらきらした目と長い髪の毛のアフリカ系の女性である彼女に言ってきた。
「犬をお願いします」
「犬?」
「こいつです」
「ワン・・・・・・」
 少年はここでドッドワイラーとジャーマンシェパードのハーフの雌犬を連れてきた、黒い毛で生後四ヶ月程だった。
「ジェイダっていいます」
「その子をなの」
「ずっと一緒にいるんですが」
「ご家族なのね」
「けれど俺家も仕事もないですから」
 少年は苦い顔で話した。
「そんな俺と一緒にいても野垂れ死にするしかないんで」
「だからなの」
「この子を幸せにして下さい」
「それは約束するわ」
 クリスは少年に確かな声で答えた。
「私もね」
「それじゃあお願いします」
「けれど貴方もよ」
「俺もですか」
「お家も仕事もないって言ったわね」
「はい、そうです」
「ホームレスね。どういった事情でそうなったか知らないけれど」
 それでもというのだ。
「その子の幸せを願うなら」
「俺もですか」
「教会に施入相がいて助けてもらえるから」
「教会ですか」
「ええ、貴方のことも何とかするわ」
「俺は別に」
「そうしたことは言わないで」
 クリスは少年に強い声で告げた。
「私は生きものを助ける活動をしているけれど人を助ける活動をしている人達もよく知っているから」
「教会ですか」
「ええ、寄付も援助もしてくれる人達ややり方も知っているから」
「だからですか」
「あなたにはとりあえずの居場所を用意するから」
 それ故にというのだ。
「今はその子と一緒にいて」
「いていいですか」
「貴方も幸せにするわ」
 こう言ってだった。
 クリスはすぐに教会やホームレスの為の救済団体彼女の知り合いのそうしたところに連絡をしてだった。
 少年、ハルク=ボガードと名乗った彼をホームレスの保護施設にジェイダと共に入れて日雇いの仕事を用意した。
 そうして暫くそこで暮らして働いてもらってだった。
 彼から詳しい事情を聞いた、すると。
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