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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
窮地-ぜったいぜつめい-
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もクソも」
「 黙 れ 。」

迸る稲妻。
周囲のゾンビ兵を蹴散らし、俺はビルを垂直に駆け登る。
その間1秒未満。
そして俺は一瞬にして、研究員の目の前までやってきた。

狙うはやつの首。
おそらくこいつが研究員の中で一番偉いのだろう。
なら、こいつを殺せばゾンビ兵という有り得てはならない兵器の開発も止まるはずだ。

「…。」

目の前に現れ、刀を振るうもやつは余裕の笑みを浮かべている。
そして、

「あなたの相手は私ではありません。あとはよろしく頼みますよ、”山本”さん。」
「!!」

突然、横からの衝撃。
何事かと思えばでかい図体の男が跳び上がり、俺の脇腹にタックルをしかけたのだ。

「…!!」
「ははは!!!ここで会ったが百年目ってなぁ!!みつけたぞ竜胆おおおおおおおおッ!!!!」

タックルをした男、
忘れるはずもない。いや、忘れることなどできない。
もう何度目かは忘れたあの山本だ。

「…っ!」

苦し紛れにやつの背中に刀を突き立てるが、それは金属音を立て、刃が貫くことは無かった。

「これは…!」
「お前の軟弱な攻撃など、俺に通るわけが…ないだろうがあぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーッ!!!!」

やつの手が俺の頭を掴む。
そのまま重力に従い、落下。
数メートル下のアスファルトに頭から叩きつけられた。

「ぐ…うっ!」
「気絶などさせるものか!まだ終わらせんぞ竜胆!!」

そのまま持ち上げられ、ビルめがけ投げつけられる。
脳を揺さぶられるもそこはなんとかグッとこらえ、空中で姿勢を整える。
ビルへ激突はせず、そのまま壁を蹴って俺は急接近した。

「どれだけ殺せば死んでくれるんだ…この化け物!!」
「化け物?ハハッ!あれだけの高さから頭を打ち付けられて無傷なお前も、十分化け物だがなぁ!!!」

刀を振るい、やつは拳を突き出して迎え撃つ。
ぶつかり合い、紅い雷を伴った衝撃が辺りへ拡散する。

「!!」

それから間髪入れず、次の一撃を叩き込む。
しかしやはり効かない。
全てその両腕で受け止められ火花を散らして弾き返される。
斬った感覚も、まるで分厚い鋼を斬るときのようだ。

「やれやれだ…今度はどんなビックリドッキリな仕掛けがあるんだ?」
「軽口を叩くなよ。数分後にはお前とサーヴァントが、泣きながら俺に土下座するビジョンが見えているぞ?」

未来予知の機能でも搭載されたのか?
じゃあ研究員に言っておこう。欠陥だとな。

「言っておくが、俺は死んでもお前にだけは土下座しない。」
「口答えをするなァ!!」

やつの拳が顔面めがけ飛んでくる。
刀で弾き返し、反撃に転じようとしたが

「!!」

何かに気付く。
嫌な
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