第二十三話 安売りだったのでその二
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牛のホルモン、ゼンマイやレバーや心臓の部分を食べていった。醤油と塩胡椒で味付けされてよく火が通ったそれは実に美味く。
それでだ、一華は笑顔で言った。
「ここでビールもね」
「ええ、飲みなさい」
母もいいと応えた。
「暴れない程度にね」
「大丈夫よ、それでご飯はね」
こちらの話もした。
「最後にね」
「お茶漬けにするのね」
「そうしてね」
「最後によね」
「そうするわね」
「デザートもあるわよ」
母は娘にこうも話した。
「そっちもね」
「デザートもあるの」
「ええ、枇杷がね」
「枇杷あるの」
一華は枇杷と聞いてだった。
ビールを自分のコップに入れつつ、そうしてさらに明るい笑顔になって話した。
「いいわね」
「あんた枇杷好きでしょ」
「大好きよ」
母にはっきりと答えた。
「枇杷はね」
「他の果物も好きだけれどね」
「枇杷は特にね」
目を輝かせてさえいた、そのうえでの言葉だ。
「だからね」
「そうでしょ、だからね」
「食後のデザートはなのね」
「枇杷よ」
まさにそれだというのだ。
「それで今はね」
「ホルモンとトマトね」
「それとビールもね」
これもというのだ。
「楽しんでね」
「そうさせてもらうわね」
「ええ、今夜は最高ね」
一華は満面の笑顔で述べた。
「何かと」
「幸せかしら」
「幸せよ」
ホルモンを食べながら即座に答えた。
「何といってもね」
「そう、それは何よりね」
「うん、大好物ばかりでしかも美味しいから」
「それじゃあよね」
「幸せよ、しかもホルモンもトマトも身体にいいわよね」
「枇杷もね」
「そうした意味でもね、ただね」
一華はビールを飲みそしてそのビールを飲みそうしてそれを見て話した。
「ビールはあまりね」
「飲み過ぎるとな」
父が応えた。
「やっぱりな」
「よくないわね」
「ああ、どうしてもな」
実際にというのだ。
「ホルモンもコレステロール高いしな」
「そこが問題ね」
「そしてビールは特にな」
「プリン体がね」
「それが多いからな」
「問題よね」
「お父さんは特に気にしないとな」
そう言いつつビールを飲んで話した。
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