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戦姫絶唱シンフォギアGX〜騎士と学士と伴装者〜
第19節「Edge works feat.Thrustar」
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とても装者1人では抑えきれないだろう。奏は呼吸を整えつつ、周囲を見回した。

ヨーヨー型の新たなアームドギアを駆使し、縦横無尽な立ち回りでアルカ・ノイズを撹乱しながら舞う調。

上空からの〈切・呪りeッTぉ〉でパイプオルガン型アルカ・ノイズを真っ二つに裁断し、遠距離攻撃から封じていく切歌。

2人の戦いぶりを見て、奏は関心していた。

自分よりも、引いては後輩である響やクリスよりも歳下の2人が、ここまで戦えるとは思わなかったのだ。

それも、奏と同じく適合率の低さに悩まされている2人がだ。
だからこそ……。

「あたしも負けていられないね」

不謹慎だとは思いながらも、奏の口元には一瞬、笑みが浮かんでいた。

「やあああッ!」

前方から向かってきた一団へアームドギアを向け、割れる勢いで地面を蹴る。
撃槍の切っ先は弾丸のように、アルカ・ノイズを貫き赤い塵へと変えていく。

更に、頭上より回転しながら迫ってきたイモムシ型をバックステップで回避すると、着地した瞬間を狙い槍を突き出す。

団子のように串刺しにされたイモムシ型アルカ・ノイズも、赤い塵となって崩れ落ちた。

「調!切歌!上に飛べッ!!」

振り向いた調と切歌は、奏の意図を察して跳躍する。

〈STARDUST∞FOTON〉

次の瞬間、奏が投擲した槍が何本にも分裂し、広範囲に渡ってアルカ・ノイズの群れを貫いた。

「これが、奏さんの力……」
「2年間のブランクがあったとは、とても思えないデスよ……」

まるで本能で戦っているかのような奏の戦いぶりに、調と切歌は度肝を抜かれる。

そして……

「装者だけに負担を負わせるなッ!我々も続けッ!」
「各班、後退しつつ援護射撃ッ!彼女達の足でまといにはなるなよッ!」

3人の戦いを見て、そして歌を聴いていた一課の隊員達も、士気を取り戻していった。

だが……



「ニコイチに1人足してもギリギリ?これはお先真っ暗だゾ〜」

発電施設の上から戦場を見下ろしていたミカは、嘲るように笑った。

「でも流石に邪魔なんだゾ。そうだゾ、弱っちい奴らから先に退かせばいいんだゾ〜」

更なるアルカ・ノイズを召喚しようと、ミカはジェムを取り出そうとする。

次の瞬間、ミカの手がジェムごと凍りついた。

「ッ!?なんだゾ!?」
「見ねぇ顔だと思ったら、起動したばっかのガキンチョじゃねぇか。ったくサンディの野郎、面倒臭ぇ相手を押し付けやがって」

ガラの悪い声に振り返ると、そこには1人の男性……いや、男性型の自動人形(オートスコアラー)が立っていた。

黒いワイシャツの上に氷のような薄水色のベスト。声の印象と裏腹に、着崩されていない紳士服であり
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