第19節「Edge works feat.Thrustar」
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纏うのは危険を伴う。前回も緊急時であったとはいえ、LiNKER無しでの運用はしないよう厳しく言われたばかりだ。
奏に至っては、リハビリこそ終わっているものの、LiNKER無しでの絶唱で一度命を落とした身だ。弦十郎の声も、心做しかいつも以上に語気が強いように感じる。
『勿論デスともッ!』
『今の内に、強化型シンフォギアの完成をお願いしますッ!』
『こいつらの面倒は、あたしがしっかり見といてやるよッ!』
だが3人は臆すること無く、毅然した態度で返すと再び戦闘を開始する。
『強くッ!なりたいッ!胸にある想い、果たしきれやしないッ!』
『当たらなければぁぁぁッ!』
調はシュルシャガナの機動力を、切歌はイガリマのリーチの長さを活かし、解剖器官への接触を避けながらアルカ・ノイズを掃討していく。
そして奏もまた、ガングニールのアームドギアの突貫力と範囲攻撃を活かして、アルカ・ノイズに立ち向かっていた。
「シュルシャガナとイガリマ、並びにガングニール、装者3人のバイタル安定?ギアからのバックファイアが低く抑えられていますッ!」
「いったいどういう事なんだ?」
友里からの報告に、クリスが困惑する。
「さっきの警報……そういう事でしたか」
「ああ。あいつらメディカルルームからLiNKERを持ち出しやがったッ!」
「まさかmodel-Kを?」
緒川は納得したように呟き、弦十郎が眉間に皺を寄せる。
そして翼には、そのLiNKERに心当たりがあるようだった。
「翼さん、model-Kって何ですか?」
「奏専用に調整されたLiNKERで、今でもメディカルルームに保管されていたものだ」
「って事はそのLiNKER、いわゆる旧型って事よね?」
マリアの言葉に、翼はこくりと頷く。
「ああ。マリア達が使っていたものに比べて、身体への負荷も大きく、危険度も高い……。使用者の生命をすり減らしかねない諸刃の剣だ」
「そんなもんに手を出してまで、あいつら……」
ツェルトはモニターを見上げながら、拳を固く握った。
そして、今は何の力もない、ただの義手となった右腕を見つめる。
(悪魔と相乗りする勇気……か……)
ff
「どりゃあああッ!」
四方八方から迫る解剖器官を巧みに躱しながら、奏はアルカ・ノイズを打ち倒していく。
死角を取られそうになった瞬間もあったが、起動部一課の援護射撃により事なきを得た彼女は、逆に背後を取られそうになっていた隊員の窮地を救った。
「こっちはあたしらに任せて、アンタらはケツと側面から来るやつらに専念しなッ!」
「すまない、助かった!」
アルカ・ノイズの注意は装者の方へと向くようになってはいるが、やはり数体は発電施設を破壊しようとしている
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