暁 〜小説投稿サイト〜
SHUFFLE! ~The bonds of eternity~
第三章 〜心の在処〜
その九
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してやりたい、と思うようになる。このあたりも、土見稟の土見稟たる
所以
(
ゆえん
)
だろう。
「……なら、一緒に頼んでみるか。それならシアも考えてくれるかもしれない」
「本当ですか!?」
がばっと音を立てて食いつくデイジー。少し落ち着け。
「いや、食いつきすぎだろ……あくまでも頼むだけだからな? OKかどうかまでは保証できないからな?」
「そうと決まれば善は急げです。行きましょう、そして当たって砕けましょう!」
砕けるのは確定なのか。既に負けている気がするが。
「細かいことはいいんです! さあさあっ、すぐに行きましょう、走って行きましょう!」
(本当に大丈夫なのか? ……まあいいか、失敗しても。助け舟を出すのは一回きりだ)
とかなんとか言いながらも、次もまた助け舟を出しそうだが。
「土見さん、何してるんですか? 早く行かないと!」
急かすデイジー。とそこでチャイムが鳴り響く。三時限目の終了だ。
「次は移動教室だからな、シアにお伺いを立てるのは昼休みか放課後にしようぜ」
「うぅ……いたしかたありませんね。では昼休みにまた来ます。逃げないでくださいね?」
「わかったわかった」
残念そうな口調のデイジー。逃げたりしようものなら泣きそうだ。いかにおてんば娘とはいえ、女の子を泣かせるのはいただけない。
「それじゃ、まあ、昼休みにな」
「はい!」
そして元気に教室へ戻るデイジーを見送り、稟も教室へ戻った。
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