暁 〜小説投稿サイト〜
SHUFFLE! ~The bonds of eternity~
第三章 〜心の在処〜
その九
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しかった。
* * * * * *
学食に到着。中に入ると、既に昼の準備を始めているのだろう、厨房の方からいい匂いがしていた。
入り口脇の自販機で二本のジュースを買う。樹のリクエストは“六甲の桃色天然水”。なんでもマイブームらしい。自分の分のボトルを開けて飲もうとしたところで、後ろから声がかかった。
「奇遇ですね、土見さん。こんなところで」
「……そっちのクラスも自習か?」
笑いを堪えつつ、どうにか受け答えをする。
「先生が何人か出張に出ているそうですよ。何でも市の教育カンファレンスに出ているとか」
「そうなのか。で、何の用でわざわざついて来たんだ?」
「……気付いてたんですか?」
「まあ、害意は無いようだったから放っておいたんだけどな」
見られるのにも害意を持たれるのにもかなり慣れている。理由は……言うまでもない。
「察するにシアを放送部に入れる件か?」
「むぅ、また……まあ、それはもういいです。リシアンサス様がそう
仰
(
おっしゃ
)
られたのなら文句は無い、ということにしておきます」
「それはどうも」
「リシアンサス様とあなたの関係はわかりました。あなたは……その、大切な方なんですよね」
夏休みを除いたこの二ヶ月程でそれはよく分かった。
「ま……まあ、そういうことになるかな。俺に食ってかかると、シアは結構気にするぞ」
「……食ってかかってましたか、私」
わりとガシガシ噛み付いていたような。
「……まあ仕方ないですよね。初対面の印象があまりに悪すぎましたから」
「…………」
「何思い出してるんですかっ!? 妄想なんかしたらその都度慰謝料を請求しますよ!」
「……何度も言うがな、俺は見せられた側であって、別にパンツなんて初めから見たくも……」
……見たくも、何だというのか。
「……それはいいとして、何か用があったんじゃないのか?」
「話題を変えようとしないでください。分かりました、土見さんは私のパンツを見たかった、ということで日記につけておきます」
日記をつけているのか。というかそんな記述を残しておくことは、稟のみならずデイジーにとってもいかがなものだろうか。
「まあ、あなたの性癖の話は保留、ということで横に置いておきましょう」
保留にしなくても横に置いておかなくてもいい。さっさと忘れてくれ、というのが稟の願いだろう。
「リシアンサス様は神界の王女様なんですよ? みなさんお聞きしたい事が沢山あるのに、お忙しい上に親衛隊にカバーされてお話もままならない今の状況はもったいないと思いませんか?」
「それは一理
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