第47話 =はじまりの街と教会=
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00人弱っ
てところじゃないか?」
「その割には…というかまったくといっていいほど人がいませんけど…」
「みんな圏外に行ってるとは考えにくいしね…」
俺もリズの意見には賛成だ。ここに残る=圏外にでて殺されるのが怖いと思っている…というかそれが心を支配している人しか
いないだろう。外に出るやつは大概自分、もしくは親しい人のためか戦いに楽しさを覚えている人だろう。
「マーケットの方にいるのかな…」
「なら行くしかないか」
ということでマーケットに来たはいいもののそこには定期的に同じことを繰り返すNPCとそのNPCが出す店のみが立ち並ぶだけで
プレイヤーは誰一人として歩いていなかった。
「…さすがに上の方は昼間から夕方にかけてフィールド出るって人は多いけどそれにしてもいなさすぎだろ…」
「うん…この静けさがなにか不気味だよね…」
サチの言葉にみんな頷こうとしたところユカに「静かにして」と声小さく怒鳴られてしまい、それに従う。しばらくするといく
つかの場所を指差しながら「そこと…そこ」と口を開いた。
「さっき呼びさしたところから声が聞こえるわ…ということは人はいるわね…」
「お姉ちゃん…なんでそんなもの上げてるの…?」
「結構役に立つのよ?索敵とかも痴漢とかそういうものの対策になるし」
ユカはあまり戦闘用のスキルは上げていない。戦闘面は投剣系のスキルのみで戦ってるし、他は調合スキル、索敵といったサポ
ート系のスキルで結構埋め尽くされているこの世界ではごく稀にいそうな後衛タイプだ。そのおかげで何度助かっていることや
ら…。
「な、なによ…そんなじっと見てきて…」
「いやぁ…羨望の眼差しってやつ?」
いつの間にか凝視していたらしい。というかそれだけで頬を赤く染めないでほしい。
「それが女子ってもんよ」
「無駄な説明ありがとな、リズ」
こんな無駄話をしながらさらに進むと街路樹のそばでしゃがんでいる人に出会いその人から有益な情報を得ることが出来た。どうやら東七区―それがどこかなんて知らないけど―にある教会で子供プレイヤーがいっぱい集まってそこに住んでいるらしい。
あとはその街路樹から落ちてくる実がおいしいってことか。そのプレイヤーはこれを狙っていたらしいけどどうせ換金のためと言っていたため10倍の50コルでそれを買い―まさか5コルだなんて思わないだろ、普通―食べててみたら桃みたいな味がして美味しかった。
川沿いにあると言われたのでその通りに歩いていくと教会が見えた。だがそれに近づくにつれどんどんアスナの顔が暗くなっていくのがわかる。それは多分、ここにいる全員が同じ気持ちだろう。短い期間だが俺たちはユイの兄、姉となりキリトとアスナは父と母になっ
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