第七十八話 6000年前の怨念
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下に行くと言い出した。
「よく言ったカトレア、あんな化け物が市内に現れれば大惨事だ。一緒に来てくれるか?」
「もちろんですマクシミリアンさま」
ボロボロ涙を流す参謀Aを尻目に、マクシミリアンとカトレアは武装したセバスチャンとメイドコンビにミシェルが、先発したマンティコア隊の後を追って地下迷宮に突入した。
☆ ☆ ☆
アンリエッタ達を救出したコマンド隊だったが、巨大スライムは地上へ出る為に迷宮へ入り込み、各迷宮で戦闘か行われていた。
「本部よりマンティコア隊到着まで遅延戦術を行うように命令が出ました」
「了解した。後退しつつ遅延戦術を行う」
現場で指揮を取っていた隊長のド・ラ・レイは各分隊へ遅延戦術への変更の命令を出した。
「後退! 後退!」
「クソォ! こいつ銃が効かねぇ!」
パパパパン!
迷宮内を散発的に鳴り響く銃声。
コマンド隊が放つ銃弾は、スライムに当たっても柔らかい身体を貫通するだけで何の効果も得らず、各迷宮に散らばるコマンド隊の必死の攻撃も空しく後退するしかなかった。
……ウゾゾ
幸いスライムの動きは遅くコマンド隊の被害は皆無だが、効果的な攻撃方法が見つからなかった。
「隊長、探知榴弾を使いますか?」
「悪くないが、作られて何千年の経過した迷宮内で使えば、迷宮ごと崩れてみんな生き埋めだ」
「こんなカビと埃まみれの所で死ぬのは勘弁願いたいですね」
「もう間もなくマンティコア隊が援軍としてやってくる。魔法ならあの化け物に効くかも知れない」
「了解、もう少し踏ん張ります」
「隊長! デヴィットらの分隊が……!」
「どうした!?」
……
一方のアニエス達の分隊はというと……
「大変です! 退路にスライムが!」
「何だと……!」
アニエスらの分隊は、ルイズとアンリエッタを救助して地上に向かっていたのだったが、アニエスらの分隊のみ地下深く到達していた為に、撤退の際は各分隊と連携が取れず孤立してしまっていた。
「もう一度、地図を見て別の退路を探せ」
「了解です」
アニエスは、ウォーター・ビットで描かれた迷宮の地図を見て退路を探す。
「アニエスまだか!? これじゃ持たないぜ!」
「もう少しです! ……ええっと右右左」
アニエスが悪戦苦闘していた時、ジャックに負ぶさっていたアンリエッタが、
「一人で歩けますから、アニエスの手伝いをしてあげてください」
と言ってジャックの肩を叩いた。
ジャックはチラリとデヴィットの方を見
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