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ウルトラマンカイナ
女傑編 ウルトラバークファイト
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のでしょう」
「……ふっ、確かにそうなのかも知れんな。そして我々は今日、その試練を乗り越えたということなのだろう。地球は我々、地球人類の手で守る。それが本来、あるべき姿なのだからな」

 勝利に沸き立つ他の仲間達を背に、それぞれの兵器から降りた琴乃とイヴァンナは、肩を並べて微笑を向け合う。

 ウルトラマンに頼らずとも、この地球を守り抜いていく。その理想にようやく辿り着いた琴乃は、過去を振り切るように穏やかな笑みを浮かべていた――。

 ◇

「そういえば琴乃って、ウルトラマンの変身者達と毎年一緒に戦ってたのよねぇ。いいなぁ、私も5年前の……ウルトラアキレスだった頃の嵐真に直接会ってみたかったわ。私だったら絶対、その場でガンガンアプローチしてるもの!」
「私も私も! 3年前、ウルトラマンエナジーだった頃の尊がどんな感じだったのか、凄く気になるわ! その時からあんなに強くてカッコ良かったのかしら……! あぁっ、一度で良いから手合わせしてみたかったわっ!」
「ウルトラマンザインとして戦っていた、4年前の椎名殿……ですか。きっと、その当時から非常に勤勉な殿方だったのでしょうね。仮定の話に意味はありませんが……私ならば恐らく、彼を支えるためとあらば己の全てを捧げていたのでしょう……」
「あぁっ……2年前の要様はウルトラマンアークとして、一体どのようなお気持ちで戦っていらしたのでしょう……。もし私がその場に居たなら、毎晩彼のために紅茶をご用意していましたのに……!」
「1年前、ウルトラマンジェムとしての使命を帯びていた頃の磨貴様は、金髪の不良……だったのですよね。そんな磨貴様も、ワイルドで素敵ですわっ……! あぁ、磨貴様磨貴様っ……!」
「……良いわけがあるかぁあ! ウルトラマンカイナだった弓弦だけはほとんど手が掛からなかったが……後の5人の面倒を見るのは、本当に、本っ当に大変だったんだぞっ! 嵐真は美女に化けた敵性宇宙人に何度も騙されてはアキレスアイを盗まれる! 雄介は家庭教師のアルバイトにかまけて私達の緊急呼び出しにも出ない! 尊はそろそろ休めと何度言っても剣の素振りを続ける! 要はいつも学生気分で基本的にぶったるんどる! 磨貴に至っては怪獣と戦う前から街の喧嘩で怪我をして来る始末だ! この数年間、私や弘原海前隊長が一体どれほどフォローに奔走したことか……! お前達、『恋は盲目』と言っても限度があるぞ! ウルトラマンだった頃のあいつらだと!? 見せられるものなら見せてやりたかったわッ!」
「オ、オーケイ……落ち着いてちょうだい琴乃、ストレスはお肌の敵よ?」

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