第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第三章 成長
第24話 風
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休憩場所に着くと、シリカがいきなり俺の背中の服を掴んできた。
「……どうした…」
俺はシリカの手が震えてる事に気付いて、優しく声をかける。
「…怖かったです…」
そしたら、シリカが少し泣き出した声で言ってきた。
前に聞いた年齢だと、シリカはまだ12歳なのだ……あんな思いをして何も感じない方が可笑しい。
俺はそのまま、俺の背中に顔を近づけながら泣くシリカが泣き止むまで待った…
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「……ありがとうございます…」
「いや、あんな事があったんだ……もっと泣いても良いよ」
5分くらいしてシリカはやっと泣きやみ、俺は振り返りながら正直に思ったことを言う。
「いえ、今泣いてもっと決心が付いたので、もう泣きなせん」
俺の言葉に、シリカは明るい顔で返事を返してくれた。
…元気になってくれて、良かったよ。
「…何が決心付いたんだ?」
「もっと強くなろう! っていう決心です!」
「なるほどね。強くなればあんな事起きないと……そういうことだな?」
「はい!」
そんな話をして、シリカと俺は今日は寝ることにした。
「そういえば、あの時のシュウさんの『あれ』って何だったんですかね?」
シリカがこないだ買った寝袋を出しながら、さっき起こった俺の『風』について聞いてきた。
…シリカの事で頭がいっぱいで、忘れてた。
「それが、よく分かんないんだよ。夢中で剣を振ったらあんな事が……」
「…ソードスキルなら、スキルウィンドウに載ってるかもしれませんよ?」
「あ! そういえばそうだな」
俺はシリカに言われて、スキルウィンドウを見ると……
「あった!」
見たこともないスキルが2つ出ていた。……でも、このスキル…
「あったんですか?」
「ああ、でも見てくれこのスキル」
俺はシリカに見せる為に可視モードにして、ウィンドウを見せた。
「こ、これって……《ブレス》と《属性付与》!? どっちもモンスター専用スキルじゃないですか!?」
そう俺のウィンドウには、《ブレス》と《属性付与》が追加されていた。
この二つのスキルはモンスターの……しかも、結構ランクの高いモンスターの専用スキルだ。
それなのにプレイヤーの俺が、この二つにのスキルを使えるなんて、絶対に可笑しい。
ホント、何が起こってるんだ!?
「でも今考えると、間違いなくシュウさんが出したのは…」
「ああ、間違いなく《ブレス》だな。しかも《ブレス》の中でもっとも珍しい《風》のだ」
「……どういう事なんでしょうか?」
シリカと一緒に思い出して、《ブレス》なのは分かった。でも、なんで
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