暁 〜小説投稿サイト〜
SAO<風を操る剣士>
第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第三章 成長
第24話 風
[1/5]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話



 俺とシリカは、アルゴに《長期クエスト》の受け方を教えてもらい、二十四層の山の頂上に登ってクエストを受けた。
 …そう、受けたまでは良かったのだ。
 しかし現在、俺達は……
「「うわーーーッ!!」」
 …ダンジョンのトラップに、殺されそうになっていた。
「な、なんですか!? このトラップの数は!!?」
「知らん! 流石に俺もこの数は予想外だよ。…確かにこれは、茅場からの挑戦状かもな。こんな場所に、何ヶ月もいたらイヤでも反射神経とか身に付くぞ…」
「あ! シュウさん、前!!」
「うぉ! 危な!」
 シリカの声で、俺は目の前に来ていた矢をギリギリで避ける。
 危なかった〜、あと少し遅れてたら刺されてたぞ。

 …俺とシリカは今、矢が飛んでくるというベタなトラップを必死に避けていた。
 アルゴがSAOじゃ、ありえないと言っていた理由がよく分かった。
 SAOには弓矢は存在しない。
 だから、この状況は普通SAOでは起こらないはずなのだ。
 まぁこんな状況が続けば、さっきシリカに避けながら言ったように、反射神経とかも付くだろう…
 ……それにしても、これは厳し過ぎるだろ!
 と思っても、このクエスト取り消し不可だから、受けてしまった後ではもう遅いんだけどな。
 アルゴはいったい、どうやってこのクエストの情報を手に入れたんだ? 今度、クエスト終わって会えたら聞いてみよう。




 そうやって、避けながら逃げること数十分……やっと落ち着ける場所に出た。
「いやー、危なかったな…」
「そうですね。気を抜くとすぐに死んじゃいそうでした」
「受ける前は、たった地下15階に行くだけで、ちょっと(らく)だと思った自分もいたけど、今になるとあの時の自分を殴りたくなってくるな」
 そう、このクエストは受ける前にNPCのお爺さんに入り口を開けてもらうのだが、その時に、
『無事、地下15階まで辿(たど)り着くことを祈っております』
 と、NPCのお爺さんに言われたのだ。
 なので、アルゴにあんなに忠告(ちゅうこく)を受けたのに、俺は『地下15階まで着くだけでなんで何ヶ月もかかるんだ?』だなんて甘い考えをしてしまった。
 けどアルゴの話だと、このダンジョンは気を休めるところは各階に1箇所しかないらしい。
 他にもトラップの無いところはあるけど、モンスターが出てくるんだそうだ。
 そりゃ、何ヶ月もかかるよ。
 ちょくちょく休まないと、集中力持たないからな。…この厳しさだと…

「シュ、シュウさん。モンスターが…」
 当然この場所も、気が休まるといっても入って始めの方なので、モンスターが出てくる。
 まったく、イヤになるね…ホントに…
 シリカが俺にモンスターが出てきたことを知らせる。けど、その声は
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ