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『外伝:青』崩壊した世界に来たけど僕はここでもお栄ちゃんにいじめられる
やっぱりフォーリナーはおそろしい話
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た。
「…。」
「…ひっ!」
怯えていれば、恐怖している。
恐怖しているならば、そこに付け込まれる。
付け込まれたならば、もう彼は狂気から逃れられない。
「あっ、あっ、あぁああ!」
「くそっ!!」
特殊部隊の隊長らしき人物はすかさず発狂した者達の頭を撃ち抜く。
冷酷かもしれないが、ここでは正常な判断かもしれない。
「おや、同族殺しですか?」
「足手まといにしかならん。それにお前、フォーリナーだろ?発狂させたのはお前だろうによく言う。」
「そうですね。あなたは随分とお強い方のようで。」
隊長は冷静に拳銃をかまえ、ユゥユゥから目を離さない。
確かに彼は強い。肉体的にも精神的にも。
ユゥユゥが見ても精神は正常であり、男は揺るがなかった。
しかし、
「なのであなた以外、私に魅入ってしまわれたようです。」
周りはどうだろうか?
「うぐっ!?お、お前ら!!」
仲間達が、隊長に群がる。
笑いながら、泣きながら、言葉を呟きながら、失禁しながら、
手は首へと伸び、息の根を止めようと殺到する。
「おいやめろ!!おい!!ふざけるな!!正気を保て!!相手はサーヴァント一騎だぞ!!」
「…では。」
ユゥユゥが琵琶を持ち、ひとつ音を鳴らした。
立ち上る巨大な青い火柱。
それは特殊部隊を包み込み、一瞬で灰燼へと帰してしまう。
「…さて。」
夜の静寂が戻る。
しかしユゥユゥは目を閉じると、また琵琶を弾いた。
軽やかな旋律。彼女の周りに現れるのは何体もの火の精霊。
それらは優雅にユゥユゥの周りを回ると、ある場所めがけ真っ直ぐ飛び込んだ。
するとそこには
「ひっ、やめろ!!離せ!!あつい!!あづいいい!!」
生き残りがいた。
火の精霊達に四肢を掴まれ、焼かれながらユゥユゥの元まで連行される。
そして、
「あなたには少しあることをしてもらいます。いいですね?」
「お、おれは…!」
「い い で す ね ?」
火傷を織った足は逃げることを許さない。
ユゥユゥの目を見てしまった彼は、彼女の虜となってしまった。
?
「は?姫路町にはいない?」
同時刻。
葛城財団本部、代表室。
そこには豪華な革のソファにふんぞり返り、誰かと電話をしている代表の姿があった。
その顔はいかにも不機嫌そうである。
『かつらぎまいは…ひめじちょうに、いません。やつは、べつのまちへいった…のです。』
「ボソボソ喋んな。はっきり喋れクソが。」
電話の相手は特殊部隊。
葛城 恋との直接の通話が許されているのは名を挙げた各部隊の隊長ぐらいだが、直属の特殊部隊は全員が代表への通話を例外に許されている。
「もう、いません
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