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『外伝:青』崩壊した世界に来たけど僕はここでもお栄ちゃんにいじめられる
やっぱりフォーリナーはおそろしい話
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。こうしてお栄ちゃんと一緒に毎日暮らせてる。それだけで僕は満足なんだ。」
「…そっか。そうなんだね。マイマイの中では、北斎さんは本当に大事な存在なんだ。」
迷いなく、頷く。
この崩壊世界にやって来た際、僕とお栄ちゃんは離れ離れだった。
もう会えない。
そういう思いが何度も過ぎりながら僕は必死に生きた。
お栄ちゃんを見つけるため、葛城財団の追っ手から逃れるため。
しばらくここに身を置こうと決め、そうして何ヶ月か過ぎた頃だ。
探偵さんが、連れてきてくれた。
もう会えないと諦めかけていたお栄ちゃんを。
だからもう、絶対離れないと決めた。
何がなんでも僕は、お栄ちゃんのそばに居る。
それが幸せなんだ。
それに、
「それにね、家族も二人増えたから、毎日がもっと楽しくなるよ!」
「二人?」
「そ。キミとアビー。これから一緒に暮らすでしょ?」
「マイマイ…!」
ユゥユゥの顔が一気に綻ぶ。
涙が目にたまり、ぶわっと決壊したダムのように溢れ頬を伝った。
「マイマイ!!」
「わっ!」
抱きつかれ、転びそうになるもなんとか持ちこたえる。
「ありがとうマイマイ!!あんなに冷たかったのに!やっぱりあたしのこと好きなんだね!!」
「ま、まぁうん…おしりの責任も…あるし?」
「今はそれ言わないでよ!雰囲気台無しだよ!!」
と、2人仲良く笑う。
ユゥユゥも最初は怪しい子だなぁとは思ってたけど、こうやって時間を共にしてみればそんなことは無かった。
さぁ、早く帰ろう。
アビーがいてくれるから大丈夫だろうけど、きっとお栄ちゃんはまたご飯も食べずに仕事を続けているだろうから!
「止まれ。」
「…?」
と、男の声が僕らの会話を遮った。
「誰…?」
「葛城 舞だな?大人しく我々についてきてもらおう。」
目の前に現れたのは夜間戦闘用だろう黒い迷彩服に包まれた男。
手には拳銃。
「葛城財団…だね?」
「答える義理はない。さぁ、黙って俺達に着いてこい。拒否権は、ない。」
銃口は勿論、僕に向いている。
「…ッ!」
「おおっと、逃げようなんて考えない方がいいぜ?」
ユゥユゥを手でかばい、後ずさるとまた別の方向から声。
辺りを見渡すと周りには何人もの財団職員達が。
さらに目をこらすと、少し遠くから暗闇に紛れ様子を伺う者達も何名かいる。
「自警団は…!?」
「あぁ、あの雑魚共か。俺達特殊部隊にかかりゃ赤子同然よ。ちょいと眠ってもらったぜ。」
「特殊部隊…?」
別の男が自慢げにそう言い放った。
特殊部隊…?なんだそれは?
「教えてやろうか?俺達は葛城 舞及び葛飾北斎捕獲の為だけに編成されたエリート中のエリート!代表直属の特殊部隊さ!
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