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『外伝:青』崩壊した世界に来たけど僕はここでもお栄ちゃんにいじめられる
やっぱりフォーリナーはおそろしい話
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」と言ってくれたけどユゥユゥの返事はなかった。
帰っちゃったのかな?
と、思っていた。
「新人のユゥユゥでーす?新しく入ってまだ分からないことたくさんあるんでマイマイに色々教えてもらいまーす!!」
まず、『蜘蛛の糸』に入ると出迎えてくれたのはモリアーティさんでもマスターの京子さんでもなく、
「…ユゥユゥ?」
楊貴妃、ユゥユゥだった。
「この子、マキくんの知り合いだからここに入れてくれと強引に入って来たんだケド…知ってるかね?」
「いえぼくしらないです。」(即答)
「マイマイ!?!?!? 」
困り顔のモリアーティさん。
怪しさしかないので追い払おうとしたけど、面白いからいいじゃないのと言う京子さんの提案で今日はいいらしい。
「人手が足りないのよ。最近お客さん多いし、それに今日蘭ちゃんおやすみでしょ?」
「あー、ここのところ何かと物騒らしいですし…しょうがないですよね。」
蘭ちゃんとは、サーヴァントの蘭陵王のことだ。
彼のマスターがここで働くよう命令したらしく、昼は自警団、夜はこのBARでスタッフとして働いている。
しかし、先日僕が襲われた岡田以蔵の事件を筆頭に、ここ姫路町では最近きな臭い事件や葛城財団職員の目撃情報がたびたび報告される。
というわけで蘭陵王くんは自警団としての仕事を夜でも続けないといけなくなり、ここに来られなくなったわけだ。
街の治安がどうなろうが何故かここはいそがしい。
ここで飲むカクテルが好き。僕が好き、危険な雰囲気が好き。
そういった様々な趣味嗜好の人達が立て続けに訪れるんだ。
というわけで、今この『蜘蛛の糸』は猫の手も借りたい状況。
なので仕方なく、
「傾国の乙女の手を借りると…?」
「その呼び方やめてよぉ!!!!」
彼女を雇わざるを得なかったらしい。
もうこうなったからには仕方がない。
「分かった。色々教えてあげる。」
「マイマイ!」
「だけど仕事中僕にちょっかいかけるのはダメだからね!あと人を貶めるのも禁止。」
「しないしない!あたしそんなことしないもん。」
と、笑顔でそうは言っているもののなにか怪しい。
お栄ちゃんやアビー、そういったフォーリナー達はみんな揃って僕をからかうのが好きな人達だったからだ。
ましてやユゥユゥは皿洗い中にしてきた前科もある。
とりあえず気をつけとかないと…。
「えー!ユゥユゥちゃんフリーのサーヴァントなのー?」
結果から伝えよう。
この子は予想以上にデキる子だった。
「そうなんですよー。とりあえず今は同棲中の彼氏と仮契約中…みたいな?」
「えーどうしよっかなー?それって本契約はまだってことだから…おじさんユゥユ
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