第二百四十九話 全土に道と港をその十二
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「それだけで国は弱る」
「それもかなりな」
「経済が崩壊して強いままの国はない」
幸正は断言した。
「決してな」
「そうだったな」
「それで国は滅びないが」
それでもというのだ。
「弱まることはだ」
「事実だな」
「経済の崩壊や赤字財政で滅んだ国はないにしてもな」
「避けるべきだな」
「そうだ」
まさにというのだ。
「だからだ」
「それはだな」
「避けるべきだ」
絶対にというのだ。
「強い国でいたいならな」
「だから金のこともだな」
「他の政と同じくだ」
「気をつけていくことだな」
「考えてな」
「ではな」
「しかし今幕府も金ないわ」
耕平は笑って言ってきた。
「ほんまな」
「財政は逼迫しているというよりな」
「あればな」
「あるだけ使っているな」
「そうした状況でな」
それでというのだ。
「考えてみれば旗揚げからな」
「金が充分にあったことはない」
「あると思ったら」
その時点でというのだ。
「もうや」
「すぐに使ってるわ」
「使う場所がありな」
「そうしてるわ」
「金はそうしたものだな」
英雄は強い声で述べた。
「あると思えばな」
「使わなあかん様になるな」
「人が生きていてもそうだしな」
「国やと尚更やな」
「国はやるべきことが多い」
政である、英雄は旗揚げからこれまでのことを実感してそのうえで深く考えながらそのうえで耕平に応えた。
「実にな」
「そやからな」
「金はあればな」
「ほんまあるだけな」
「使う、そして赤字になることもな」
これもというのだ。
「よくある」
「そやな」
「まさにあればあるだけ使ってだ」
「なくてもな」
「使う場所がある」
「そやな」
「だから幾ら豊かになる政を行ってもな」
それでもというのだ。
「その政策にも銭がかかってな」
「それでまたな」
「出来た金もな」
「さらに豊かになる為に使ってく」
「そうなっている」
「鼬ごっこや」
耕平は笑って話した。
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