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SHUFFLE! ~The bonds of eternity~
第三章 〜心の在処〜
その八
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部を花のバレッタで留めた神族の少女、デイジーだった。
* * * * * *
柳哉は内心で焦っていた。その可能性を完全に失念していた。まさかこのタイミングで彼女が自分に接触してくるとは! 充分に予想出来たはずだ。
(いや、今はそんな事を考えている場合じゃない!)
内心の動揺を悟られないよう、少し間を置いてから話し掛ける。
「ああ、覚えてるよ。記憶力には自信がある」
「……の割には間がありましたけど?」
「何、予想外の人物だったんで少し驚いただけだよ」
嘘ではない。驚いたのは事実だ。その理由は
敢
(
あ
)
えて話さない。下手に口にすれば後手に回ってしまいかねない。
「さて、無駄話はこれくらいにして、本題に入ろう。……その前に」
「何ですか?」
「座らないか?」
「……そうですね」
そう言って二脚のベンチにそれぞれ座る。少し間を置き、柳哉が口を開いた。
「で、“大切なお話”ってのは? 雰囲気からして愛の告白、とかじゃなさそうだが」
「……ええ、実は……」
言いよどむデイジーに警戒心を高める柳哉。しかし、
「私がリシアンサス様を放送部に勧誘した、というのはご存知ですか?」
「あ、ああ。知ってるけど……」
予想外の台詞に一瞬思考が停止しかかるが、どうにか持ちこたえる。
「なら話は早いですね」
(そっちかよ!?)
一気に脱力。同時に警戒を解く。良かった。どうやら神王に何か言われて来たわけではないようだ。
「あのー、聞いてます?」
「ああ、聞いてるよ。シアを放送部に入れたいんだろう?」
「むっ、あなたもリシアンサス様を呼び捨てですか」
「本人からそう言われたしな。むしろ下手にかしこまった呼び方はされたくないんじゃないか?」
その理由はシアの立場と性格を考えれば容易に想像がつく。
「それはそうかもしれませんけど……」
「やっぱり不満か?」
「……男の人が呼び捨てにしていいのは、奥さんだけだと思いますから」
「古風だな。まあそういう考えは嫌いじゃないが」
「まあ、土見さんのような慣れ慣れしさがない分、良しとしましょう」
その言葉に肩を
竦
(
すく
)
めた後、話を元に戻す。
「で、放送部の件だが……察するに、シアを勧誘するのを手伝って欲しい、とかか?」
「……よく分かりましたね?」
「いや、あの切り出し方でそれ以外にどう解釈しろと?」
「それもそうですね。それで、受けてもらえませんか?」
ふむ、と少し考えてから口を開く。
「何で俺なんだ? 予想はついてるが一応聞いておきた
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