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おぢばにおかえり
第六十九話 先輩達と会ってもその三十八

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「ですから」
「もう今はなのね」
「八木はあまり寄らなくなりました」
「そうなったのね」
「桜井も。駅前の商店街が見事なシャッター街になって」
 そうなってというのです。
「もうです」
「寂れたの」
「はい、天理に行く方はそうではないですが」
 それでもというのです。
「本当にです」
「寂れたのね」
「桜井も。高田は駅前にお店が幾つも集まってる建てものは健在ですがこっちも商店街は」
 高田の駅前もというのです。
「さっぱりですね」
「そこも酷いのね」
「シャッター街になっています」
 そうなっているというのです。
「完全に」
「そうなのね」
「正直寂しいですね」
「やっぱりシャッターばかりだとね」
 つまりお店が閉店してばかりだというのです。
「それじゃあね」
「はい、本当に」
「そうよね」
「特に八木が寂れて」
 それでというのです。
「行く気しないですね、桜井はもう商店街の方は行かないです」
「そうなったの」
「お店全部閉店してボーリング場もですから」
 閉店しているというのです。
「もう行っても唖然となるだけです」
「そこまで酷いから」
「そちらは紹介も出来ないです、国道の方ですね」
 新一君は残念そうに言いました。
「紹介出来るのは」
「そうなってるの」
「はい」
「奈良県の駅前は寂れてるところが多いのかしら」
「僕の知ってる場所はそうですね、おぢばはまだましですよ」
「そうなのね」
 この詰所から出るとすぐに商店街です、ですからお買いものは楽です。
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