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同盟上院議事録〜あるいは自由惑星同盟構成国民達の戦争〜
【著名な戦闘】ヴァンフリート4=2防衛戦
【著名な戦闘】ヴァンフリート4=2防衛戦(11)〜基地主戦陣地攻防(上)〜
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「連中はそれを見込んだのか低高度で地上軍に随行しております」
「いくら帝国艦とはいえ限度が……いやここは低重力だったな」
銀河帝国軍は元来反乱鎮圧を旨としており、同盟宇宙軍と異なり大気圏突入機能にキャパシティを割いている。
「えぇ、無論迎撃しますが対軌道爆撃を想定したシステムですので限度があります。スパルタニアンなどの航空兵力はワルキューレにも対応せねばなりません。航空戦術を防空司令部が練り直しておりますが楽はできません」
セレブレッゼは唇を舐め、唾を呑み込んだ。
「……待て、それでは巡航艦の火力で制圧されるのではないか? 巡航艦対策は……」
「エル・ファシルに任せるべきです彼らは切り札を持っています」
「エル・ファシルの大隊はターイー戦闘団として迂回している最中では?」
「その通り、正面は既存の対空システムと単座戦闘艇で敵を誘引します。閣下」
「崩れる基地と運命を共にする程、我々は軍事ロマン主義者ではありません。ご安心ください。一時的な火力の優越は決定要素ではありません! 絶対多数の敵を打倒する為に最も有効で、かつ我々が彼らを上回っている点とは何か。それは機動戦術に不可欠な”部隊の質”です。同盟常備地上軍、ヴァンフリート、ティアマト、アルレスハイム、エル・ファシル、大夏天民国、アスターテ……いずれも実戦経験豊富であり、出兵を甘く見て悲鳴をあげる貧乏貴族どもを圧倒する質があります。
敵は大軍、力押しで押し切ろうと攻め立てるでしょう。ならばその力押しを受け止め続け、敵戦力を吸引すれば合流した構成邦軍による多方面攻撃により重火力を叩き、敵の士気を崩壊させる。これで我々は勝利できます」
「……その間にロボス閣下の救援が来ることを祈るしかないのか」
苦虫を噛み潰した顔をする事務屋にフォルベックはわざとらしく敬礼をした。
「はっ! それでは基地司令閣下、我が軍は何にお祈りなさりますか?」
「……それぞれの信ずるものに、この国は自由の国だ…このヴァンフリート4=2も」
フォルベックはニヤリと笑った。
「承知しました、閣下。
Freiheit
(
自由
)
,
Gleichheit
(
平等
)
,
Br?derlichkeit
(
そして博愛を
)
!」
セレブレッゼはこの男、外連味が過ぎるのではないか、と鼻にしわを寄せ、いやそれこそが野戦指揮官というものかもしれないな、と思い直した。
なぜなら彼も数秒だけ野戦指揮官を演じる必要があった。
「へいし・・・・」
喉が渇いた、水を飲み、咳払いをする。
「兵士諸君! 思い出して欲しい! かつて【大親征】が起きた時! このヴァンフリートは孤立しながらも交戦星域における民主主義の砦となった! そして最後まで守り抜いた!敵元帥は討ち取られたことを! この星系
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