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ウルトラマンカイナ
女傑編 ウルトラガールズファイト 後編
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名手配してた『ダダ』って奴じゃん! と、とにかくBURKに通報しないと……!」
「う、うんっ……!」

 学生時代を懐かしむように2人でドライブを楽しんでいた最中に起きた、突然の大事故。その当事者となってしまった彼女達は動揺しながら顔を見合わせている。

 ――JカップとDカップというたわわな果実とその美貌に目を奪われた男達から、しつこく付き纏われたことは何度もある。
 特に梨々子は、数多の男達から絶え間なくその豊穣な肉体を狙われ、性的な欲望の標的にされて来た経験もあるのだ。

 いつも彼女の傍に立ち、その柔肌を男達から守り抜いていた弓弦の存在が無ければ、今頃どうなっていたかなど想像もつかない。
 そんな苦い経験の数々に比べれば、多少のトラブルに動じることなどないのである……が、ドライブ中にいきなり宇宙人が飛び出して来るという事態はさすがに予想外だったのだ。事故の瞬間を目の当たりにした菜緒とあやめも、どうしたものかと途方に暮れている。

「居たぞ、ダダを発見したッ! 直ちに確保だッ!」

 そして、この事態にざわめく野次馬達の騒ぎを耳にして。ようやく、琴乃達が到着した。
 息を切らして駆け付けて来た美女達の肉体から漂う甘美な汗の香りが、この空間の匂いをより甘く染め上げている。

「よし、これで全員確保だな! ……って、梨々子お嬢様!?」
「えっ……琴乃さん!? こんなところで何してるんですかっ!?」

 一方。オリヴィアとエレーヌによってゴミ箱から引き抜かれ、取り押さえられていくダダを尻目に。思わぬところで鉢合わせた琴乃と梨々子は、互いに瞠目していた。

 ――かくして、民間人達の協力(?)によって捕縛されたダダは、敢え無く御用となるのだった。アメリア達3人を含めた、ミクロ化器による被害者達も無事に救出され、事件はようやく解決したのである。

 その後、BURK本部へと連行されて行くダダ達を見送っていた女傑達の眼が、汚物を見るかのような冷酷さを帯びていたことは……言うまでも無いだろう。
 さらに、スタイル抜群な美女達の鮮やかな逮捕劇……という光景は野次馬達によってSNSで全世界に拡散され、大いに注目を集めることになった。彼女達は一躍、世間の話題を独占する時の人となったのである。

 ちなみに、梨々子と智花が起こした事故は琴乃達の対応を経て不問とされたが、車の修理費用は持ち主である弓弦が支払うことになった。知らない間に愛車が凹んでいた弓弦と5人の「後輩達」は後日、女傑達のニュースをテレビで眺めながら、何とも言えない表情を浮かべていた。
 行きつけの喫茶店で深々とため息をつく彼らの前に、不味いコーヒーが出されたのはそれから間も無くのことであり。店長の弘原海(わだつみ)と、元BURK隊員の従業員・|望月珠子《
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