第千九百六十三話 凄い貧乏だった
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第千九百六十三話 凄い貧乏だった
黒田さんは笑って言いました。
「西郷さんや大久保さん以上だったでごわす」
「何についてでしょうか」
「貧乏のことでごわすよ」
日本に明るく笑って答えました。
「お家はいつもじめじめしていてでごわす」
「辛い環境ですね」
「お家はぼろぼろで着るもの食べるものもでごわす」
「大変でしたか」
「着られて食べられるならでごわした」
そうした状況だったというのです。
「姉さんもお嫁に行って」
「しかも天涯孤独ですか?」
「兎角何もなかったでごわす」
「確かに西郷さん大久保さん以上ですね」
この人達もかなり貧乏でした。
「そんな大変な状況からですか」
「気付けば総理大臣だったとよ」
「そうでしたか」
「薩摩は武士ば多くて」
その分俸禄を受ける人が多かったのです。
実際の石高はそれ程高くないのに武士の人の数が物凄く多くて江戸から遠くて最近交代も大変でした、それで薩摩藩全体が貧しかったのです。
第千九百六十三話 完
2022・5・20
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