第二百四十九話 全土に道と港をその四
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「ここはぜよ」
「力を入れるべきだな」
「そうぜよ」
まさにというのだ。
「銭は使う時に使うもんぜよ」
「惜しまずな」
「博打や薬では返らんが」
それでもというのだ。
「こうした時はぜよ」
「返って来るな」
「だからぜよ」
「銭はどんどん使う」
「これからものう」
「そうしてだ」
そのうえでというのだ。
「さらにな」
「発展させるぜよ」
「そうする、それと博打や薬だが」
当季が今言ったそれの話もした。
「博打は幕府が行ってな」
「民にさせてのう」
「破産しそうな奴にはさせずな」
「のめり込む様なら止めるぜよ」
「博打で身を滅ぼす奴は多い」
この世界でもだ、こうしたことはのめり込むと例えどれだけ負けが続いてもやる。そして何もかもをなくすのだ。
「そうした奴が出ることを防ぎだ」
「ヤクザ屋さんの収入源も止めるぜよ」
「そうする、テキ屋はまだいいが」
それでもというのだ。
「賭場はな」
「防ぐぜよ」
「遊ぶ位ならいいが」
それでもというのだ。
「銭をかけるとな」
「そこでぜよ」
「そうした連中の糧になるからな」
それ故にというのだ。
「博打はな」
「幕府が動かすぜよ」
「ヤクザ者はどうしても存在するが」
「最低限にするぜよ」
「持つ金も力もな」
「そうしたら民が困らないぜよ」
「そうなるからな、人足斡旋もな」
これもヤクザ者のしのぎになっているがというのだ。
「徐々に表にな」
「していくのう」
「そうする、幡随院長兵衛もだ」
江戸時代前期の有名な侠客即ちヤクザ者である彼もというのだ。
「その本職はそれだったからな」
「人足斡旋のう」
「それの元締めだった」
「それで得られる利はかなりだったぜよ」
「あの男は悪人でなかった様だが」
それでもというのだ。
「やはりな」
「ヤクザ屋さんは弱めるに限るぜよ」
「それは蝦夷でも同じだ」
「そうじゃのう」
「特に薬はな」
こちらの話もした。
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