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竜のもうひとつの瞳
第四話
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を小十郎が覚えていないことが可哀想だとは思うけど、それでも少しは優しい記憶になって小十郎の中に残るんじゃないかと思う。

 良い子じゃのぉ、なんて言いながら私の頭を撫でるもんだから、本当に涙が止まらなくなっちゃって困ったよ。
私が泣き止むまで輝宗様は付き合ってくれたし、綱元殿も冷やかしたりなんかしないで黙っていてくれた。
クリスマスって、本当は嫌いなイベントなんだけど……ちょっとだけ、好きになれたような気がした。
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