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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
ほんへ
始まりの章-世界は終わった、しかし物語はここから始まる-
多忙探偵
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酷いこと言った方が説得力あるんじゃないかなーって。それにまーちゃんだってこいつ程度って割と酷い言い方したじゃん。」
「それはしょうがねーだろ。」
やめろ話しながら腕を絡めるな胸を押し付けるな。
俺はもう今回ばかりはガチのマジで疲れてんだからよ。
このままではおっきーのペースに流されまた魔力供給が始まってしまう。
そんな時だ。
「お?」
突然、ドアがノック。
開けてみるとそこにはホテルの従業員がいた。
「失礼致します。」
「え、俺ルームサービスとか頼んでないんだけど。」
「いえ、宜しかったらと思い。」
そういって渡してきたのは1品の料理なのだが、
「これって…」
「紛うことなきキュケオーンだろ…。」
俺が魔法薬ショップの依頼を解決した際にもらった、あのキュケオーンであった。
「いや、俺もう食ったって。」
帰ってきてすぐに夕食で頂いてるんだ。さすがにもういらない。
食べないという意志を示して返品しようとしたがそうにもわけにもいかないらしく
「はい。実はなくならなくて…宿泊中のお客様方にご協力頂いているのです。」
「なくならない…?」
確かに俺が貰ったキュケオーンは寸胴いっぱいと大量ではあった。
だが、夕食で使い、さらには客全員に配ってしまえば無くなってもおかしくない。
だが、なくならない。
それは何故かと言えば
「寸胴におそらく魔術が施されていて、おそらく見た目以上に中に入っているか、もしくは増えている可能性が…」
「「はぁ!?!!???」」
何してんだあの大魔女…。
「ともかくご協力ください。おかわりもご自由ですので。」
「えっ、あっ!おい待て!!おい!!!いらねーって言ってんだよ!!!おい!!!!」
おかわりもできるよ!と言いルームサービスは足早に去っていった。
「…」
「…」
そうして残されたキュケオーンをただじっと見る俺達2人。
「…食う?」
「姫飽きた。もう食べたくない。」
「うるせー、食うんだよ…。」
こうして俺達はキュケオーンを流し込み、騒々しい一日目は終わりを告げた。
そして今日、ここに泊まった客は皆帰り際に、口を揃えてこう言ったのだ。
キュケオーンだけはもう勘弁してくれ、と。
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