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おぢばにおかえり
第六十九話 先輩達と会ってもその三十六

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「その間図書館で本読んだり勉強したり神殿でひのきしんさせてもらったり」
「無駄に時間潰さないのね」
「そうして五時になったら」
 物凄く嬉しそうなのはそのままです。
「こちらに来ますね」
「日課にするつもり?」
「駄目ですか?」
「私に会っても何もないわよ」
 本当にそう思いました。
「一切ね」
「僕はそれだけで嬉しいんですよ」
「そうなの」
「ですから毎日お邪魔させてもらいますね」
 この詰所にというのです。
「これからは」
「私に会っても何もないのに」
 どうして嬉しいのかわかりません。
「そういうところがわからないのよね」
「いや、他の皆はわかってるよ」
 白石さんは笑って言ってきました。
「阿波野君わかりやすいからね」
「そうなんですか」
「うん、阿波野君のことはね」
「どうして私なんかと会って嬉しいのか」
 考えてもです。
「わからないんですが」
「まあそこはおいおいね」
「僕はずっと奥華にいますから」
 また新一君が言ってきました。
「宜しくお願いしますね」
「こちらこそね。それで今日はこれからどうするの?」
「今日はおちばはここで帰って」
 そうしてというのです。
「八木か桜井に行くつもりです」
「奈良県の街ね」
「それか橿原か郡山か高田か」
「行く選択肢結構ない?」
「西大寺も時々行きます」
 新一君はこちらの街もと言いました。
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