第五十一話 水着その十
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「感謝するでしょ」
「ええ、それはね」
「だからね」
それが為にというのだ。
「そうした人も助けるのを見た人もいい人だってわかって助けてくれるから」
「幸せになれるの」
「逆に恩を仇で返して」
そうしてというのだ。
「お世話になった人に後ろ足で砂かける様なことだとね」
「助からないのね」
「恩知らずな人は恩を求めない人もよ」
例えそうした人でもというのだ。
「助けないのよ」
「そうなの」
「だって助けても意味ないでしょ」
「感謝するどころか何かされるなら」
「そんな人に対してはね」
それこそというのだ。
「誰も何かしないから」
「幸せになれないのね」
「だから人を助けることも」
相談を受けたりしてというのだ。
「有り難いことなのよ、そもそも気分がいいでしょ」
「お友達を助けられたら」
「もっと言えば困っている人をね」
「ええ、その時はね」
咲もそれはと頷いた。
「確かにね」
「だからよ」
それでというのだ。
「咲ちゃんにお友達がいてくれて」
「その人に助けてもらったり助けたり」
「そうしたことが出来るならね」
それならというのだ。
「私は嬉しいわ」
「人を助けられる人になって」
「そこから咲ちゃんも助かったらね」
その時はというのだ。
「本当にね」
「嬉しいのね、お姉ちゃんも」
「だから誰かに何かあったら」
その時はというのだ。
「助けてね」
「わかったわ」
咲は愛のその言葉に頷いた。
「そうするわね」
「お友達も叔父さん叔母さんもで」
「他の人達も」
「そして助けてもらったら」
自分がそうしてもらえばというのだ。
「その人が困った時はね」
「助けるのね」
「そうしてね、間違っても恩を仇で返す」
またこう言うのだった。
「そんなことはね」
「しないことね」
「それでお世話になった人に後ろ足で砂かける様なことはね」
「最低よね」
「格好も悪いしね」
ただ最低であるだけでなくというのだ。
「本当にね」
「恩には恩よね」
「それを何が気に入らないのかね」
「無礼を働くってことは」
「見ている方もね」
自分は直接関りはなくともというのだ。
「恰好悪いって思うし咲ちゃんの言う通り最低だし」
「しないことね」
「恩を受けた人には何があっても文句を言わなくて感謝を忘れないで」
そうしてというのだ。
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