第五十一話 水着その九
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「そんな感じでよ」
「このビキニで海やプール行ったらいいのね」
「むしろそれで見せびらかす」
「自分の水着姿を」
「その意気でよ、もう決めるべきよ」
「水着については」
「そう、お肌見せても裸見せてるんじゃないのよ」
こうも言う愛だった。
「だったらよ、もう恥ずかしがらないで」
「それでなのね」
「どんとした気持ちでね」
それでというのだ。
「出たらいいのよ」
「そうなのね」
「それ着てね」
「お姉ちゃんがそこまで言うなら」
咲は頷こうとした、するとクラスメイト達も言ってきた。
「私達だってこうよ」
「ハイレグとかビキニよ」
「お臍や肩や背中出してるのよ」
「半分裸よ」
こう言うのだった。
「だからよ」
「もう皆がだし」
「咲っちもよ」
「思いきりいっていいわよ」
「何か皆に言われると」
それならだった、咲も。
「そのつもりになってきたわ」
「そうよ、別にブラックなこと言ってないわよ」
「洗脳とかね」
「海やプール見たらビキニの人多いわよ」
「高校生だってね」
「それじゃあね」
咲も遂に頷いた、こうしてだった。
その下の部分は左右で縛るタイプの黒ビキニを買った、そこでクラスメイト達とまた明日学校でと笑顔で手を振り合って別れたが。
店を出たばかりのそこでだ、愛は咲に微笑んで言ってきた。
「よかったわ」
「よかったっていうと?」
「咲ちゃんクラスにお友達いるのね」
「ええ、あの娘達もね」
「それに男の子でもよね」
「お友達いるわ」
「それも何人もね」
このことを言うのだった。
「それがね」
「よかったの」
「ええ、私嬉しいわ」
こう言うのだった。
「そのことがね」
「そうなの」
「お友達がいたら」
それならというのだ。
「嬉しいわ、私やお店の店長さん以外にもお話出来る人いるのね」
「部活でも部長さん達とね」
「ならいいわ、お話出来る人がいてくれたら」
それならというのだ。
「全く違うからね」
「違うの」
「そう、何かあった時にね」
こう咲に言うのだった。
「相談したり受けたりね」
「受ける場合もあるの」
「困っている人を助けられたら」
「お友達や家族を」
「人を助けられる人は幸せになれるのよ」
「そうなの」
「それだけのものがある人はね」
咲に話す、そうしながら共に百貨店の中を歩いてそうしてとりあえずそこを後にしようとしている。
「神様がそれを見てね」
「幸せにしてくれるの」
「そうよ、助けてくれた人も」
その相手もというのだ。
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