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お休みの水曜日、待ち合わせのスーパーの駐車場に9時に行くと、もう、社長さんは来ていた。白に赤い縦線の入ったポロシャツにベージュのスラックス。私は、GパんにTシャツで・・少し、引け目を感じてしまった。だけど、そんなものしか持っていなかったのだ。
「生憎の天気だね」と、ポチポチ振り出した雨に傘をさして、待っててくれた。
「あのー どうして 私なんかに」
「それは 仕事をちゃんとやってくれているしね 素直だし、可愛いからだよ」
「私の家 お父さんも居なくて、貧乏だから バイしなきゃなんないんですよ」
「わかっている 履歴書みたからね バイトして少しでも、お母さんを助けたいとか」
「そうなんですけどね 今は・・・妹のためにも」
最初にバーベキューテラスに連れて行ってもらって、その後は、アドベンチャーワールドに。雨が降っていたので、外を回る時に、社長さんは、一つの傘で
「この方が 邪魔になんなくていいだろー」と、私の肩を抱き寄せて来た。私は、何にも言う事が出来なくて、されるままだったのだ。
そーして、帰り道に
「濡れてしまったね 君の洋服を買おう」と、洋服屋さんに車をつけた。
「そんな わけには いきませんよー」と、言ったのだけど
「いいんだ 君には、可愛い恰好で居て欲しいんだ 僕の勝手だから」と、
ノースリーブの白のシャツワンピースに綿のボレロ、ベルト付きのサンダル、バッグも揃えてくれて、私は、その場で着替えさせられていた。
「うん やっぱり 可愛いね 次の休みにも、それを着てくるんだよ」と、勝手に決められていた。
それから、人気のない所に車を停めたかと思うと、私の肩を引き寄せて、唇を・・。私は、抵抗できなかったのだ。そのまま・・。それは、甘〜いとか言うもんじゃぁ無くて、ただ物理的に・・受けていた。私の、初めての・・
「いいかー すぐりは、僕の女になれ わかったな」と、
その時、私は言い方が怖かったので、黙ったまま頷いてしまった。
家に帰った時、いちごは帰ってきていたけど、お母さんはまだだったので、急いで服を着替えて、サンダルも隠した。
「お姉ちゃん 可愛い洋服だね いいなぁー」
「いちご お母さんには、内緒ね バイト代入ったら いちごにも買ってあげるからね」
お母さんに秘密事したのは、これが、最初だったのだ。
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