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おっちょこちょいのかよちゃん
211 杖と剣の争奪戦
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ル・リゴーの剣に向け、杖を刀に変えた。
「ええい!」
 シャルル・リゴーを斬撃し、彼を光へと変えた。
「はあ、はあ、終わった・・・」
 かよ子は疲労が祟ってその場で倒れてしまった。
「山田かよ子!」
 皆がかよ子の元へ集まった。

 三河口は見聞の能力(ちから)で追っ手が近づいて来ていると解った。
「赤軍か?ここの世界の奴か?」
 湘木が質問した。
「少なくとも赤軍や反日武装戦線の連中ではない」
「よし、俺が迎撃する」
「すまん、冬田さん、お前も湘木に手を貸してやれ」
「はあい」
 冬田はできれば心の中で大野と共に戦いたかった。それで「冬田、おめえすげえかっこよかったぜ。お前に惚れちまったよ」といわれる所を妄想していた。大量の矢が飛んできた。
「俺も武装の能力(ちから)を発動させる!」
 三河口の武装の能力(ちから)で矢を弾いた。しかし、周りが焼ける。
「火矢か!」
「水の力を出すぜ!」
 湘木は斧を振るい、水で消火を試みる。
「おい、冬田さん!ボケーっとするな。次の火矢が飛んできたぞ!」
「は、はあい!」
 冬田は羽根から水を放水して火矢の炎を消す。しかし、今度は槍を持った兵が数十人突進してきた。湘木は水で押し流そうとするもあまり効果がない。
「なら、これだ!」
 湘木は木を操る能力に切り替えた。巨木が現れ、その木の根が足軽に巻き付いた。すると根が兵達の生命(いのち)を吸収し、光へと変えた。
「それだけじゃねえぞ!」
 巨木は更に枝を振り回し、別の兵や飛んでくる矢を薙ぎ払った。
「そこに剣があるのは解っている。我が兵を無惨に殺しおって」
「誰だ!?」
 侍大将のような男がいた。
「我が名は義教。貴様らのそれは盗まれたという剣だな?」
「盗んだんじゃねえよ。返して貰ったんだよ!」
 湘木が反論した。
「口の聞き方に気をつけろ、小僧ども!かかれい!」
 足軽達が襲ってくる。三河口が武装と威圧、二つの能力(ちから)で返り討ちにし、湘木と冬田が各々の道具で葬ろうとする。しかし、キリがない。
「ええ〜ん、もう駄目え!」
 冬田が弱音を吐いた。
「大野くう〜ん、助けてえ〜!」
「泣いたって大野君は来ねえよ!それにしてもヴィクトリアの艦隊よりも人数が多い!」
「ああ、いくら俺達でも持たねえ!」
「援護を求めるよ!」
 三河口が通信機を出した。本部守備班、領土攻撃班、そして本部にも連絡を繋げた。
「こちら三河口健!只今義教とかいう奴が率いる軍団と戦闘中!こちらがやや不利だ!支援頼む!」
『こちらイマヌエル。了解した!直ちに急がせる』
「機械とやらは使えなくなったようだが、今度はそう簡単に退散はせぬぞ」
 義教は以前領土を襲撃する少年少女達と交戦して不利になり撤退を余儀なくされた事が
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