リュカ'sキッチン レシピその3「キョウカツ・トンカツ」
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(グランバニア城・宰相執務室)
ユニSIDE
「ウルフ・アレフガルド宰相閣下。お忙しいところ大変申し訳ございませんが、リュケイロム国王陛下がメインキッチンにて閣下の事をお呼びでございます。至急、メインキッチンへとご足労をお願い申し上げます!」
あと一時間もしないでお昼休憩というタイミングで、突然宰相閣下がキッチンへと呼び出しがかかった。
城内の、それもキッチンとなれば私の管轄であり、何か問題があればまず先に私が呼び出され、状況に応じて上司である宰相閣下にお声がかかる……のだが、いきなり閣下へと私を飛び越えての呼び出し。
しかもリュカ様直々の呼び出しという事で、かなり大きなトラブルと思える。
呼び出しに来た兵士(しかも5人連れ)も、かなり真剣な面持ちで入室してきた。
凄く不安を感じるが、閣下と顔を合わせ無言で立ち上がり、私も同行する事に……
5人の兵士の内、一人が、
「え、ユニ殿も行かれるのですか!?」
と呟いた。
私は呼ばれてない……
と言う事は、リュカ様や宰相閣下……大臣レベルが解決するトラブルの様子。
私が赴いても何も解決に寄与できない……が、事態を知っておく必要はあるだろう。
兵士等の困った顔を無視して私は閣下の後に続いた。
諦めたのか私の事は無視して、キッチンまでの途次に居る方々から閣下を守る様に兵士等は先導する。
この根性悪をここまで丁重に扱う……
不安で吐き気をもよおしてきた。
だがこの程度で吐いてたら、この国で……この地位で仕事なんか出来ない。
下っ腹に力を入れ、覚悟を決めてキッチンへと入る。
そこには何故かメイドの姿も……
上級メイドのジョディーの姿もある。
そして……点呼をとって無いがコック全員。
更にはビアンカ様までいらっしゃり、何やら神妙な面持ちを……
そして勿論、リュカ様のお姿も……
「あれ、ユニも来ちゃったの?」
ユニSIDE END
(グランバニア城・メインキッチン)
ジョディーSIDE
凄く面白くなってきた……と思ったのだが、何を勘違いしたのか顔面蒼白のユニさんまでキッチンにやって来た。
迎えに行かせた兵士等が名演技だったのか、凄い勘違いをしているのだろう。
今すぐに状況を知らせてあげたいが、勿論そんな訳にもいかず、追々感づいてくれる事を願うのみ。
「ユニも居んのかぁ……まぁいいや」
そう言って陛下はキッチン内に特設したテーブル席へポンを座らせると、例の肉じゃがを器によそい提供する。白米と味噌汁・漬物も添えて。
「何すか、これ?」
「今日、新しい料理を作ったんだ。試食したい?」
目の前に置かれ試食の有無を問う。意味があるのかしら?
「そりゃ食べたいですけど
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