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その日も家に帰ると、お母さんはお風呂から出たばかりで、バスタオルを巻いて髪の毛を乾かしていた。
「何 食べて来たの?」
「うん 焼肉 会社のひとにごちそうになっちゃった」
「そう 良かったわね 早く、お風呂 入っちゃってね 冷めるから」
私は、お母さんのこと、心の中では、好きじゃぁ無かった。離婚した時、突然のことで、訳も聞かされていなかったけど、お母さんに連れられて家を出てしまったのだ。
去年の冬休みの前、私は、熱があったので、お母さんが今日は仕事がお休みで家に居るだろうからと、早退してきた時、玄関のドァを開けると、奥の部屋からうめき声みたいなのが聞こえてきて・・お母さんが裸で男の人に跨るようにして、抱き合っていた。「ウー ハァーァ」と、ダイニングキッチンには見たことも無いようなきれいな下着が散乱していた。「ウーン あぁー」という声を聞きながら、私は、部屋を飛び出していた。
その後、私は、帰れずに、公園で膝を震わしながら、暗くなるまでそこに居た。お母さんは、まだ、40前で、男の人に頼りたくなるのは、わかるんだけど、なんにも私達が暮らしている部屋ん中で・・。私も、初めて見る男と女があんなことを・・刺激が強かった。それ以来、お母さんのことを母親と尊敬できなくなっていたのだ。
妹の いちご が帰って来る姿が見えたので、私も一緒に帰って行った。
「お母さん オーバーパンツ お尻のところ破れちゃった ビリッ だって もう 小さいんだよ 新しいの買ってよー」と、いちごが家に帰るなり言いだした。
だけど、お母さんは「そうねぇー」と、言った切りで・・私は、カチンと来ていた。自分はあんなにレースのついた豪華そうな下着を着けて、男に抱かれていたくせに・・。それに、お化粧用品だって。
「いちご お姉ちゃんのお古だけど これ 使いなさい」と、お風呂あがりに私は、自分のを出していた。
「それとね 最近 スカート丈 短くなってない?」
「うん みんな 短くしてるんだもの その方が可愛いでしょ」
最近 良くない連中と付き合っているような様子なので、心配にはなっていたのだ。
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