ハーケン会戦〜紅き翼の才媛の推測〜
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いるセシリアの問いかけに答えたトワの答えが気になったセドリックは戸惑いの表情で指摘した。
「はい、確かにそうです。――――――ですが、幾らメンフィル帝国が”実力主義”とはいえ、戦争相手の国の皇族――――――戦後、メンフィル帝国が勝利して自国の領土として併合した国の人達の”メンフィル帝国からの独立の旗印にされかねない存在”に”戦力は十分過ぎる状況でありながら敵国の軍の一師団を寝返らせた程度”の功績で爵位まで与えるでしょうか?」
「それは………」
「……確かに追放刑を受けたとは言え、皇女殿下に”メンフィル帝国の貴族としての爵位”があれば、殿下を”独立の旗印”にすることもそうだけど”皇女殿下をメンフィル帝国が併合したエレボニア帝国の領主にすべきだという大義名分にする事”も可能だね。」
「そもそもエレボニアの10倍以上の戦力を用意したメンフィルにとっては敵国の軍の一部を寝返らせるみたいな”小細工”をする必要はないもんね。」
「はい……実際エリンでもリウイ陛下は”戦力の強化”の為にクロスベルもそうですが、ヴァイスラント新生軍と協力関係を結んだ訳ではないと仰っていましたものね……」
トワの推測を聞いたユーシスとアンゼリカは真剣な表情で呟き、フィーの推測に頷いたエマはセシリアを見つめた。
「次に”義勇兵”としてリィン君達の部隊に所属した今もエレボニア帝国に所属している人達――――――皇女殿下、クルト君、オリエさん、そしてミュゼちゃんが”灰獅子隊”結成後、そのまま”軍団長”であるリィン君の直属の部隊の一員として登用された事です。」
「そ、それってどういう事ですか……!?」
「殿下達はリィンが率いる部隊として戦ってきたのだから、リィンが灰獅子隊の軍団長になれば、そのままリィン直属の部隊の一員になる流れが普通だと思うのだけど……」
トワが口にした更なる推測にアリサは困惑の表情で声を上げ、エリオットは戸惑いの表情で指摘した。
「みんなも知っているように”灰獅子隊”の役割は”遊撃”。それは言い換えれば、”軍と軍がぶつかり合う正面衝突の戦いよりも手柄――――――つまり、敵将の撃破や敵拠点の電撃制圧を狙いやすい役目”でもあるんだよ。」
「……確かに軍と軍がぶつかり合いの戦いは、普通はどちらが先に消耗するかの消耗戦になるから、そんな戦いで軍を率いている”将”が討たれるなんて事は滅多にないわね。」
「……オーレリアやゼクス殿のように自ら最前線に立って軍を率いる将もいるが、普通は”将”というのは後方から軍を指揮するのが今のゼムリア大陸の軍隊の戦い方だな。」
「それに対して”遊撃”は味方軍とは別行動をする事で敵軍に対する”奇襲”をしやすいな。」
「ああ……紅き翼も全て”奇襲”で介入し
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