ハーケン会戦〜紅き翼の才媛の推測〜
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。」
「そいつは………」
「チッ……」
「…………」
肩をすくめて指摘したヴァンの指摘に対して反論できないジンは複雑そうな表情で答えを濁し、クロウは舌打ちをした後苦々しい表情を浮かべ、エマは複雑そうな表情で黙り込んでいた。
「――――――そんな事よりも、”紅き翼”の皆さんにとっては私に聞きたい事があるのではなくて?――――――特に”灰獅子隊が請けた今までの要請のほとんどは、何故Z組と縁ある地が多かったのかを。”」
「あ…………」
「セシリア将軍自らその話を持ち出したという事は、その疑問について、セシリア将軍は偽りなく答えてくれるのですか?」
意味あり気な笑みを浮かべて問いかけたセシリアの問いかけを聞いた仲間達がそれぞれ血相を変えている中アリサは不安そうな表情で呆けた声を出し、アンゼリカは真剣な表情で訊ねた。
「ええ。リィンが留学と内戦でお世話になった礼代わりに答えてあげますわよ?――――――ただ、その前に紅き翼の考えを聞かせてもらっても?」
「もったいぶった言い方をしているけどどうせ、あんたが”リィン達とZ組(あたし達)の関係を断たせる為”でしょうが!?」
アンゼリカの問いかけに頷いた後問い返したセシリアに対してサラは怒りの表情で答えたが
「―――――ううん、それ以外――――――いえ、そもそも”その考えが間違い”で、”本当の理由はリィン君達もそうですが、メンフィル帝国にとってもメリットになる理由なんじゃないですか?”」
「トワ、それはどういう事だ?」
トワは真剣な表情を浮かべてサラとは全く異なる推測を口にし、トワの推測が気になったクロウは眉を顰めて訊ねた。
「……”灰獅子隊”の事を知ってからずっと考えていたんだ。セシリア将軍――――――ううん、メンフィル帝国が幾ら今回の戦争で活躍しているとはいえ、”ルーファス公子の討伐と紫の騎神を今回の戦争では事実上の戦闘不可能に追いやった程度の手柄だけで、リィン君にレボリューション――――――メンフィル帝国がリベール王国と共同で開発した最新の巡洋艦を預けてメンフィル帝国軍本陣とは別の遊撃部隊を率いさせる”のだから、サラ教官が言った理由以外にも何か他にもっと深い理由があるんじゃないかと。」
「それってどういう意味〜?」
「……貴族連合軍の”総参謀”にして”子供達”の”筆頭”であった兄上の討伐、そして敵側の騎神を一体、この戦争では戦闘不可能にした件での手柄だけでは、リィンが”灰獅子隊の軍団長を任される手柄として足りない”と会長は考えているのか?」
トワの話が気になったミリアムは首を傾げ、ユーシスは真剣な表情でそれぞれトワに訊ねた。
「うん………」
「――
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