第五十一話 水着その四
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「そこがヲタクかもって思うけれど」
「趣味多彩ですからね」
「それに今時ヲタクっていっても何でもないですしね」
「私達だってそういうの好きですし」
「本当に明るくてコミュ力もありますから」
「私そんなにコミュ能力ある?」
咲は自覚なく首を傾げさせて述べた。
「そうかしら」
「あるわよ」
「それも高いわよ」
「笑顔も素敵だしね」
「男子からも人気あるわよ」
「えっ、人気あるの」
男子からというのには驚きを隠せなかった。
「私って」
「だって美人だし」
「スタイルいいし明るいし」
「おまけに頭いいし」
「だからね」
「そうだったの、自覚なかったわ」
咲はクラスメイト達に驚いた口調で応えた。
「私そうだったの」
「って男子とも話しているじゃない」
「咲っち結構ね」
「私達もだけれど」
「それで気付かなかったの」
「全然ね、友達としてね」
その立場でというのだ。
「皆と仲良くしているってね」
「いや、それがよ」
「咲っち男子から女の子として人気あるのよ」
「美人でスタイルいいってね」
「それと性格でもね」
「そうだったのね、けれど私恋愛とかは」
こちらはというのだ。
「経験ないしね」
「そんなこと言ってたわね」
「ええ、それも結構ね」
「誰とも付き合ったことないってね」
「全くね」
「中学校の時眼鏡でぼさぼさの髪でね」
咲は手を後ろにやって述べた。
「お洒落もしてなかったしね」
「いや、中学はそうでも」
「今の咲っちは違うから」
「結構以上にいけてるから」
「人気あるわよ」
「そうなのね」
クラスメイト達にまた応えた。
「やっぱり自覚ないけれどね」
「だから自覚なくてもね」
「実際にそうだから」
「それでよ」
「咲っち水着になってもいけてるわよ」
「それならね」
咲は彼女達の話を聞いて言った、既に立ち話は終わっていて愛も含めて全員で水着売り場に向かっている。
「水着を着たら」
「いけるわよ」
「もうお洒落な水着着たらよ」
「ビーチやプールで結構見られるわよ」
「そうなるわよ」
「そうなのね、私がね」
咲は首を傾げさせた、だが。
その咲にだ、愛が横から言ってきた。クラスメイト達が咲から見て右手に愛は左手にいてそこからだった。
「だからね、原石なのよ」
「原石?」
「咲ちゃんはね」
笑ってこう言うのだった。
「だから磨いたらね」
「宝石になるの?」
「そうよ、宝石は磨かないとね」
さもないと、というのだ。
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