第七話
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これでもフェミニストだから、女性に荒っぽいことはしたくないんだけど……ま、しょうがないか。
宙吊りの状態で気を失う濃姫から銃を取り上げておいて、蹲って睨みつけている蘭丸の頭に銃口を突きつけてやる。
恐怖に引き攣ったその表情を見て、それが完全に何処にでもいる子供の顔であるのを私は悟っていた。
「アンタ、戦場に遊びに来たの? 駄目ねぇ、親の躾がなってないわ。
戦ってのは、死ぬか生きるかなのよ。勝てば生きられる、死ねば負ける。ただそんだけの話。
この場合、アンタの負けで、命を奪うかどうかは私に権利があるわけね?
まぁ、アンタも分かってるとは思うけど」
「う、煩い! 殺したけりゃ殺せばいいだろ!! 蘭丸は怖くないぞ!!」
そんな啖呵を切る蘭丸の血の滴る肩とは反対側を撃ち抜いてみる。
また悲鳴を上げて蹲る蘭丸に、私は軽く溜息を吐いた。
「痛い? 痛いわよね。だって、銃で撃ち抜かれたんだもんね。でもね、頭撃たれたらもっと痛いわよ〜?
今までこんな痛いこと、人にやってきたんでしょ。自業自得だよ、自分で蒔いた種って奴。因果応報とも言うかな?
……人を殺せば、大人だろうが子供だろうが許されない。その責は等しく負わなければならない。
楽しんで人を殺すなんて言語道断、その重さも分からないお子様は戦場に出てくるべきじゃないのよ」
肩を抑えながら怯えた顔で私を見ている蘭丸がちょっと可哀想になってきたけど、これくらいお説教してあげないとさぁ。
痛い目見せる必要は無いのかもしれないけど、いきがるにはちょっとねぇ……踏み外しちゃならないところを踏み外してる。
まぁ、改心させる前に死んじゃったらそれまでだけどね。
「さて、お喋りもここまでにして……蘭丸君には死んでもらおうか。怖くないんだよねぇ?
何処がいい? 何処を撃たれて死にたい? 頭かな? 心臓かな? 眼球狙って弾が当たる瞬間を見るのも面白いかもねぇ。
口の中に銃口突っ込んで撃ってやるのもなかなかよね。……どうする? どうやって死にたい?」
こんなことを言って笑ってあげれば、蘭丸は実にいい声を上げて泣きながら逃げようとしてくれる。
撃って止めるわけにもいかず、重力の力で軽く押さえつけてみる。
流石にこれ以上血を流させると、本当に嬲り殺しになっちゃうもんね。
ぶっちゃけ、ちょっと楽しくなってきてるけど、私もこんな風にして人を殺すのは好むところではない。
寧ろ吐き気がする。
必死に逃げようともがく蘭丸の首の裏を叩いて意識を奪ってやり、濃姫同様に宙に浮かせて眠らせておく。
彼の袴が不自然に濡れているけど、それはまぁ触れないであげておこう。
やれやれ、周りに真っ当な大人がいないと子供が歪んじゃって大変だよ。
きちんと子供
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