210 結界に刺さる槍
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
!!)
本部の一室。杯が奪われた事、そして娘が囚われたという報告を聞いたりえの母は涙していた。
「りえ、りえ・・・!!」
「申し訳ございません。私がいながら・・・」
フローレンスは謝罪してもしきれなかった。
「安藤さん、きっと無事ですよ。ウチの娘達が取り返して来てくれますよ」
先代の護符の持ち主が先代の杯の持ち主を慰めようとする。そして通信が来る。
『こちら祝津ゆり。剣奪還班を分割させました。私達で杯を取り返しに行きます。そして一部は私の妹について行って杯の持ち主の子を救出に、そしてまた一部は剣をそちらに運びに向かわせています』
「ありがとうございます。お気を付けください」
「ゆり!気を付けるんよ」
『お母さん。うん・・・!!』
ゆりからの連絡が終わった。
「ゆりちゃん、頑張って・・・!!」
先代の杖の所有者も友人の娘を応援するのだった。
雷の山。アルバート達の姿が見えなくなる。
「あの者共、ここから立ち退くぞ!」
ジャンヌが伝えた。
「待て、逃げるな!卑怯者!」
山口が吐いた。そして矢を放つが、彼らの姿は消えてしまい、当てる事ができなかった。
「逃がしちまったか・・・」
「ここは、どうなるの・・・?私達は、この山を取り返せたって、事・・・?」
「しかし、あの者達が撤退したという事は正式とは言い切れませんがそうと言っても過言ではないと思います。本部守備班にここまで来て貰いましょう」
エレーヌが進言した。
「そうだな」
川村が通信機を取り出し、本部守備班に連絡を入れる。
「こちら川村承太!本部守備班に連絡する!今西側にある『雷の山』で何とか戦った所だ!近くにいる人に誰かここまで来て貰いたい!」
そして連絡が来た。
『こちら羽井玲衣子!私達が向かうばい!』
博多弁で喋る女子が応答した。
「ありがとう。合流するまで俺達はここに待機している!」
『了解!』
連絡を終了させた。
「では、合流するまでここで休憩しましょう」
「ああ」
すみ子達は待機する事になった。
かよ子はシャルル・リゴーとしのぎを削り合う。しかし、子供の腕力であるかよ子では彼の剣圧への耐久は脆かった。
「はは、子供にそんな玩具は扱えん!」
あっけなくかよ子の剣が弾かれてしまった。剣が杖に戻り、下に落ちる。
「ああ!」
「これで私の物だ!」
シャルル・リゴーが降下した。このままでは杖が奪われる。
(杖が取られちゃう・・・!!)
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ