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ハッピークローバー
第二十一話 梅雨が近付いてその十

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「それ位でね
「別に悪くないの」
「然程ね、嫌われる位はね」
「悪くないのね」
「お母さんが見たところね、だからかな恵ちゃん達もお友達でしょ」
「かな恵達とは長い付き合いね」 
 留奈は母に言われてかな恵達のことを思って述べた。
「幼稚園に入る前からだからね」
「幼馴染みでしょ」
「この団地でね」
「そうした娘達がいるのもね」 
 このこともというのだ。
「あんたが然程よ」
「性格が悪くないからなの」
「だからね」 
 それでというのだ。
「お友達もいるのよ、しかもいい娘達がね」
「四人共確かにね」
 その通りとだ、頷いて母に応えた。
「いい娘達よ」
「お母さんが見てもそうよ」
「そうした娘達がお友達なのも」
「類は友を呼ぶで」
 そしてというのだ。
「お花には蝶々が集まるものよ」
「いい人のお友達はいい人なのね」
「そうよ、だからあんたもね」
「かな恵達がいてくれるのね」
「そう、性格がいいとね」
 母はさらに話した。
「いいお友達も出来て好かれてその分ね」
「幸せになれるのね」
「いい人達に囲まれてもね」
 このこともというのだ。
「幸せでしょ」
「ええ、それはね」 
 まさにとだ、留奈も答えた。
「その通りよ」
「だからね、幸せになるにはね」
「自分が性格がいいことね」
「そうよ、その次にね」
「清潔にすべきなのね」
「清潔は七難隠してね」
 そうしてというのだ。
「性格がいいとね」
「自分が幸せになれるのね」
「餓鬼は絶対に幸せになれないからね」
「性格があまりに浅ましいと」
「目の前のものを手当たり次第に取ってね」 
 そのうえでというのだ、事実仏教で言う餓鬼はあまりもの餓えと渇きと苦しみの為に目の前の食いものや飲みものしか目に入っていない。
「貪るだけでね」
「それだけで」
「もう幸せなんてね」
 それこそというのだ。
「目に入らないわ」
「そうなるのね」
「だからね」 
 それでというのだ。
「浅ましくならないことよ」
「人間として」
「あまりにも性格が悪くて」
 そうなってというのだ。
「それでね」
「餓鬼にまでなると」
「そこまで醜くなるとね」
「幸せになれないのね」
「だから性格はよくよ」
 その様にというのだ。
「なるべきよ」
「自分の心を第一に奇麗にすべきね」
「何といってもよ」
「それが幸せになる道でもあるのね」
「そういうことなのよ」
「ううん、色々今日はお母さんに教えてもらってるけれど」
 留奈は腕を組んで考える顔になって述べた。
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