第五十話 たい焼きとカラオケその十
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「本当に便利よ」
「すぐに行きたい場所に行けるわね」
「そうよ、特に東京で産まれてね」
「いつも使っていたら」
「覚えるからね」
「自然とね、それじゃあね」
それならというのだ。
「今からね」
「ええ、これに乗ってね」
「帰りましょう、涼しいしね」
「そうそう、地下鉄の駅とその中ってね」
その暑くなっていく中でこうも話した。
そのうえで二人は地下鉄の駅に入ってそこから家に帰るが愛はこれから自分の家の最寄り駅というところで咲に言った。
「水着買った?」
「水着?中学生の時のがあるけれど」
「もう入らないでしょ」
中学生の時のものはとだ、愛はすぐに返した。
「というか水着は毎年よ」
「着るものなの」
「アイドルの写真集みたいに何着もとは言わないけれど」
「そういえばアイドルって水着はね」
「絶対に着るわね」
「下着もね」
「この二つはグラビアでね」
この仕事でというのだ。
「着るからね」
「それでなのね」
「もうアイドルになったら」
それならというのだ。
「それこそよ」
「絶対に着るものなのね」
「もう必須だから」
「アイドルならしないといけないお仕事ね」
「だからね」
それでというのだ。
「水着にならないアイドルはいなくて」
「写真集ならなのね」
「何着も持ってるけれど」
「一着はなのね」
「やっぱり女の子ならね」
愛は横に座っている咲に話した、二人並んでそうしている。
「水着は毎年一着はよ」
「買うものなの」
「そして着るものなのね」
「そう、だからね」
「水着も買って」
「そうしてね」
そのうえでというのだ。
「着てね、咲ちゃん高校に入ってスタイルよくなったし」
「そうかしら」
「ええ、胸も出て来たしお尻もね」
「出て来たの」
「腰は引き締まって脚はすらりとなって」
「そんなに変わった?」
「そうなったわ、だからね」
このこともあってというのだ。
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