第三話
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ねぇ……。
「あー……まぁ、事情があって、男のふりをしてる、って言った方が分かりはいいかなぁ?
内緒にしておいてね。皆男だと思ってるから」
女扱いされると徹底してぶちのめしてるからねぇ〜……男限定で。
だって迂闊に事情がバレると言い寄ってくる輩が絶対出て来るもん。
ただでさえ女がほとんどいない城なんだし、今だって言い寄ってくる輩はいるのよ?
これで更に女だって思われたら対応が大変だよ。
だからぶちのめしてるんだけど、その甲斐あってか、伊達の人間は私を女扱いする奴を見ると冷や汗を掻いてるってんだから笑っちゃうもんでさ。
今もいつきちゃんの様子を見て固唾を飲んで見守ってるくらいだし。
「よく分かんないけど分かっただ! それから……あの時、一緒にいた兄ちゃんは?」
「小十郎のこと? 小十郎なら具合がまだ良くならなくて、今日はお留守番」
「そうだか……兄ちゃんにも礼を言っておいてくれな。村の子、兄ちゃんにお礼が言いたいって言ってたから」
あの時家にいた子供達を片っ端から掻き集めて逃げるように指示したのは小十郎だ。
土砂崩れが落ち着いた後はほとんど意識を失った状態だったから会話をすることも出来なかったしね。
心残りになってるってのは分からなくも無い。
「了解。伝えておくね」
あの子、きっと喜ぶだろうなぁ。あんな強面だけど、結構子供好きなんだよね〜。
赤ちゃんとか抱かせてもらうとニッコニッコしてるし。本人は取り繕ってるつもりみたいだけど、だだ漏れです。
「ところで、あの兄ちゃんと姉ちゃんは“こいびとどうし”だか?」
「……は?」
「だって、呼び捨てだもん!」
恋人同士って……おいおい、小十郎とですか。つか、恋人同士なんて……まだ小さいってのに、女の子はませてるねぇ。
「違うよ、アレは弟。私よりも老けて見えるけど、弟なのよ」
こんなこと言うと怒られるんだけど、大抵逆に見られるからそう言っておく。
私の方が実年齢よりもマイナス十歳に見られてて、小十郎と同い年です、って言うと物凄く驚かれるんだよねぇ。
だから、政宗様と同い年くらいにしか見えてないと思うわけよ。
当然、いつきちゃんにも驚かれてしまったわけで。
「えっ!? あの兄ちゃんの姉ちゃんって……姉ちゃん、一体いくつだ!?」
「二十六かなぁ〜……あはは」
「兄ちゃんは二十六より下か……絶対にもっと上だと思ってただ」
いや、それ本人の前で言ったら絶対に三週間くらいは落ち込んで暗いオーラ漂わせるから。
「いやいや、小十郎も私と同い年だよ。双子だから」
苦笑してそんなことを言った途端、いつきちゃんの表情が固まる。
そして、酷く同情するような
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