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星河の覇皇
第八十部第五章 秘密兵器その三十九

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「成り行きで軍人からです」
「一国の元首になられても」
「野心自体はです」
「希薄で」
「そこもナポレオンと違っていて」
 少なくともナポレオンは野心家であったというのだ、それは彼の人生を見ればわかることというのがこの場での共通認識だった。
「成り行きでなられた方で」
「野心家でもない」
「ですから軍人になられて」
 それでというのだ。
「そこからはです」
「連合ではですね」
「政治家になられることは」
「特に建国は」
「考えられないです」
 そうだと言うのだった。
「私には」
「左様ですか」
「はい、元帥となられても」
「そこで、ですね」
「終わりかと」
 国家元首にまではならないだろうというのだ。
「あの方の場合は」
「では連合では」
「軍人は軍人です」
 それ以外の何でもないというのだ。
「退役されたら年金暮らしで」
「その一生を終えられる」
「そうかと」
「退役後の就職は」
「されるかも知れませんが」
 それでもというのだ。
「それが政治家ではなく」
「一軍人ですか」
「その立場で」
「終えられますか」
「そうかと。では今後は」
 八条はあらためて話した。
「連合としてはです」
「国防省としてもですね」
「ティムール要人の受け入れ準備をです」
 オムダーマンの統一が決定的になった今はというのだ。
「進めていきましょう」
「それでは」
 バールは八条のその言葉に応えた。
「国境ではですね」
「ティムールからの亡命者が多く来ても」
「受け入れられる為に」
「用意をしておきましょう」
「そして実際に来ればですね」
「受け入れます」
 そうするというのだ。
「これからは」
「それでは」
「ここからの戦局は大きく動き」
 劉はサハラのそれの話もした。
「それも迅速にですね」
「動くでしょう」
「やはりそうですね」
「はい、オムダーマン軍は全軍で攻勢に出て」
「その攻勢で、ですね」
「戦線を突破し」
 国境のそれをというのだ。
「そしてです」
「ティムール領に雪崩れ込み」
「電撃戦の様にです」
「ドイツ軍の」
 マックリーフが電撃戦と聞いて言ってきた。
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