209 雷の山の争奪戦
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
山口は勝利を確信したかった。
「私の秤で公平なように調整したのだが・・・」
ジャンヌは秤で双方の戦力が水平になるように調整していた。その場にアルバートの姿はなかった。
「姿が見えねえ・・・」
その時、ジャンヌの秤が左に傾いた。
「な、我々が不利な状況に陥っているだと!?これはどういう事だ!?」
ジャンヌは周囲を見回す。だが、アルバートの姿はない。その時、ヤス太郎が出した草玉が消え、皆の周りを何かの光線が襲った。すみ子が咄嗟に銃で弾き返した。
「・・・ったく、何て酷い方々なのかしら」
「父上をこんな目に遭わせて!」
二人の女性がその場にいた。
「だ、誰だ!?」
さらにその後ろには姿を消していたアルバートが背後にいた。
「ふふ、助かったよ。我が娘、アリスとヘレナだ」
「何、娘だと!?」
「向こうに援軍が来てしまえばもっと厄介・・・。私も本領発揮させていただく!」
ジャンヌが神の声を聞こうとする。
「ジャンヌよ・・・」
「その声は・・・聖マルグリット・・・!!」
「あの者は、神の声を聞く事ができるという女ね!」
「ヘレナ、やっつけるわよ!」
「この十字架を使え・・・!!」
ジャンヌの手にいつの間にか十字架が持たされていた。アリスとヘレナ、さらに二人の父・アルバートが纏まって襲ってくる。すみ子がまた銃で迎撃した。
「同じ手が二度通用するか、バカ娘が!」
アリスがティアラのダイアモンドを触る。すみ子が銃で出した壁が粉々にされた。
「もう駄目・・・!?」
「これでも喰らえやんす!」
ヤス太郎が火薬玉を飛ばした。しかし、簡単に防御された。
「ヘレナ、やったわね」
「えへへ」
ヘレナは十字架を持っていたのだった。
「よし、こっちからの攻撃だ!」
アルバートが剣を突出す。雷の山の力を借りた力ではない、別の力が来る。強風がすみ子達を襲う。
(や、やられる・・・!!)
「この剣の風を喰らったら異能の能力を持っていてもひとたまりもないぞ!」
「な・・・!」
エレーヌの能力静止も解除の舞いも通用しなかった。これでは纏めてやられてしまう。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ